東芝リストラ

  ★★リストラに関することは、なんでも「東芝の職場を明るくする会」にご相談ください★★
   半導体事業、パソコン事業とあいついでリストラの話が出ています。
   職場からは不安や心配の声が出ています。既にいくつかの相談が「明るくする会」によせられています。
   どんなことでもかまいません。不安や心配なこと、困ったことなど、
   遠慮なく東芝の職場を明るくする会にご相談ください。

   電機情報ユニオン全労連に 相談してもかまいません。親身になって対応いたします。

  ★★退職強要をはねかえす4ヶ条★★
   1)「私はこの会社に残ります」
    ...この一言が、あなたと家族を守ります。
   2)「会社は大変だ」と言われたら、「私の生活も大変です。 会社復活のために頑張らせてください。」
    と答えましょう。
    会社の説得に詰まったら、とにかく「辞めません」と言い続けて、 後は黙っていましょう。
    短気は損気、頭に来たら負けです。
   3)会社が強引に「退職同意」を迫ってきたら「やめてください」と きっぱり言いましょう。
   4)退職に「同意するまで面談する」「応じなければ仕事はない」 は人権じゅうりんで、違法です。
    そのようなことがあったら事実をメモしておき、「東芝の職場を明るくする会」や、
    電機・情報ユニオンに相談してください。

<<知って役立つ情報>>


事業の企画力強化、具体化、および社風の改善が急務

−東芝は企業再生の名のもとに、社員を呼びだしての退職強要が行われています−
 今、各職場で行っているリストラは、「退職勧奨マニュアル」に記載されている手口と同じです。
 会社が一方的に決めたリストラ対象者の社員を、所属上司の部長が呼び出し「会社を辞めてほしい」と、上位下達する。  このとき部長はノートのメモなどを見ながら、慎重に話をしています。  これは「退職勧奨マニュアル」が、面談時に強制的、強迫的言動を使うと、後の裁判などで不利になるからと厳禁しているからです。  また社員のほうから質問しても、部長は「確認して回答します」と言って、面談時に即答しません。  総務勤労部と相談して、数日後に回答してきます。
「退職勧奨マニュアル」が厳禁しているNG発言の例は、以下のようなものです。
 ・君の席はない
 ・辞めなければ遠隔地転勤させるぞ
 ・無駄飯を食わせる余裕はない
 部長は退職してもらいたい理由として「あなたの能力、および今の仕事から見て、会社の厳しい状況を考えると、今の職場で仕事を続けてもらうことはできない。」 と言ってきます。  これも「退職勧奨マニュアル」が、リストラ対象者に「厳しい現実」を突きつけ、自主退職へと導くよう指示しているからです。
 さらに部長は、「いま退職すれば、退職加算金を支給します。」とか、「転職先としてリーディング・エッジ社(派遣会社)を紹介します。」などと、 会社が親身になっているように話してきます。  「退職勧奨マニュアル」は、良き理解者という関係を確立することが重要と指示しています。 まさに「アメとムチ」の手法です。
 さらに「退職勧奨マニュアル」は、リストラ対象者の一般的な心の動きまで図解化して、それぞれの状況における対応の仕方を指示しています。  いま職場では、リストラ業務を担わされている部長たちが、頻繁に会議を行って、リストラ人数の目標達成に駆り立てられています。  大元の総務勤労部は、まったく表に出てきません。  「退職勧奨マニュアル」が「退職勧奨を行う直属の上司は、安易な姿勢では使命を果たせない。目的達成への強い決意が必要。」と厳命しているからです。  不本意なリストラ業務を行う部長たちも、犠牲者かもしれません。
 2016年3月、東芝は14,000人ものリストラを行い、社会問題になりました。  そのとき「今後はリストラは行わない。残った従業員で力を合わせ、東芝の再生に取り組みます。」と表明したのに、 その約束を反故にした経営陣に、強い怒りを感じます。ただちにリストラは止めてください。


事業構造の転換は、雇用を守る人材活用と再配置で

2020年12月24日
−東芝は退職勧奨・追い出し部屋なくせ−
 東芝の職場を明るくする会は、 東芝の事業所門前 で、従業員の雇用を守りましょうと 声をかけながら宣伝し、 ビラを配布 しています。


 ビラは、2020年11月に会社が発表した「東芝Nextプラン(経営方針書)」で、2021年3月末までに 累計で1万人の人員削減を計画していることを、知らせています。東芝デバイス&ストレージ社(TDSC)では、 現在早期退職の募集が行われていること、また東芝エネルギーシステムズ社(ESS)では、早期退職に 応じなかった人たちを「業務センター(追い出し部屋)」に配転し、いじめの処遇を行っているとを明らかにしています。

 ビラは、「東芝Nextプラン(経営方針書)」が、再生可能エネルギーでの発電事業や、 デバイスプロダクト事業など、東芝が「日本一」「世界トップ」といわれ、強みと将来性ある事業へ 注力すると述べているのだから、それらの成長事業、新規事業に、人材を振り向け、活用、育成を図れと訴えています。

 ビラの配布は天候にも恵まれ、受け取りは良好です。ビラを受け取った従業員が、後日メールで明るくする会に 「ビラの内容に励まされます。一人でも多くの従業員が(リストラから)救われますよう応援しています。」 と意見をよせてくれました。


最後は「業務センター」に配転すると脅されて、泣く泣く辞めました。

2020年12月16日
−2019年3月31日に東芝エネルギーシステムズ社(ESS)を早期退職したAさん−
 11月の末、東芝エネルギーシステムズ社(ESS社)を2019年3月31日に早期退職したAさんのお話を聞くことができました。

 Aさん(年齢50代)はESS社で、技術者として働いてきました。2018年11月8日に会社は突然、800人の人員削減をすると発表しました。 そして年が明けた1月中旬から退職強要の面談が始まりました。Aさんは、自分と家族の生活を考えると、とても会社を辞めることはできません。 それでAさんは面談で「東芝で働きたいので、辞めません。」と伝えました。しかし、面談のたびに会社から再三にわたり「辞めろ」と言われました。

 2019年3月の初め、Aさんと同じように「辞めない」と言っている人が100人ぐらいいることを知りました。そしたら、会社はAさんに 「辞めないなら、あなたを業務センターに配転する。」と脅してきました。そして「今なら間に合う、加算金も付くので3月末で辞めてほしい」 と強引に圧力をかけてきました。Aさんは泣く泣く退職しました。

   *「業務センター」とは、世間でいう「追い出し部屋」のことです。

 Aさんは、この時のことを振り返って、「会社のやったことは違法だ」と言います。従業員が辞めるのを承諾したかのようにいっているが、 とんでもないと言います。「追い出し部屋」で頑張っている人、柏崎工場など遠くに配転させられた人、負けないで頑張ってくださいと言いました。 Aさんはいまだに再就職できていません。


「東芝以外で仕事を探せ」年の瀬に会社の冷たさが身に凍みた

2020年12月08日
−東芝デバイス&ストレージ社 770人のリストラ止めろ−

 いま行われている退職勧奨の面談で、会社(上司の課長など)から、東芝以外で仕事を探すように言われています。770人の人員削減に対し、配転が確保できている人数は、(姫半) (加賀) (豊前) などへの約100名です。「東芝以外で仕事を探してください。」は、遠回しの早期退職の強要です。会社の非情さにショックを受け「年の瀬に会社の冷たさが身に凍みた」との話が出ました。退職しても次の仕事が見つかる見通しもなく、不安がつのるとの声もありました。

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【2014年2月のリストラレポート「再就職ができなかったNさん」を再掲載します。】

 Nさんは年齢が50代後半になりました。 パソコン、テレビ事業の縮小で、Nさんの職場でも人員削減が行われました。
 会社の説明では、退職した場合は、会社の紹介する民間の職業紹介会社「三井業際ヒューマン アセット株式会社」を2年間利用することができ、そこで仕事を見つけて就職できるとのことでした。

 Nさんは「三井業際ヒューマン アセット株式会社」で新しい仕事を見つける、再就職の道を選び、退職しました。
 あれから10ヶ月、Nさんはまだ再就職できず、これからも就職はできないと感じています。

 Nさんは、最初の3ヶ月は熱心に三井業際ヒューマン アセット株式会社の立川オフィスに通いました。Nさんの認識は、三井業際が新しい仕事を見つけてくれると思っていました。通っているうちに違っていることに気付きました。三井業際は履歴書の書き方を講習したりするサイド支援だけで、民間のハローワークでした。
仕事探しはあくまで本人での努力でした。

 三井業際で9割の人が就職しましたと説明がありましたが、それは年齢が20代の人のことでした。 50代ではほとんど就職できていません。

 三井業際を利用しての再就職という説明は、会社の都合の良い追い出しテクニックだったと、Nさんは感じています。



退職勧奨の面談では、自分の意見をハッキリと会社に伝えましょう

2020年12月01日
−東芝デバイス&ストレージ社 770人のリストラ止めろ−
 12月1日から退職勧奨の面談が始まりました。 あらかじめ従業員からの質問を(労働組合経由で)会社に出していました。 
会社からの回答は、従業員をさらに不安にさせるだけでした。 
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【質問】 
 (TDSC)内の別部門や関連会社に移動させてもらえるか。 
【回答】 
 個別の人事異動については、会社のニーズ、本人の適正に基づき検討される。 

【質問】 
 人員削減のノルマを達成するまで、退職を勧めるのか。 
【回答】 
 会社としては今後のご自身のキャリアについて様々な検討をいただくことについて、個別面談でお話をする。 
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 9月29日に突然「2021年2月末までに従業員770人をリストラ・早期退職させる」と発表し、その人選は会社の一方的な判断で決めるという、強権的な内容です。こんなこと許されません。 
 
 従業員の皆さん、自分の意見、希望をハッキリと会社に伝えましょう。引き続き東芝で働くことを希望する場合は「私は東芝に残ります。」と答えましょう。 
会社が色々なことを言ってきても、落ち着いて答えましょう。返答に詰まったら黙っていましょう。 



2020年度中に1万人の人減らし、従業員の使い捨てを発表

2020年11月24日
−東芝Nextプラン進捗報告〜成長のフェーズ2&3へ−
 2020年11月11日、東芝は「東芝Nextプラン進捗報告〜成長のフェーズ2&3へ〜」を発表しました。(いわゆる中期・長期の経営方針書です。)  報告書は今回も「人員適正化」を掲げて、従業員のリストラ・首切りの推進に言及しています。 
 東芝グループの従業員数 
 ・2018年9月末 129,234人 
 ・2020年9月末 123,385人 
 この2年間で5,849人をリストラ・首切りしたと述べ、さらに2021年3月末までに約3千人をリストラ・首切りして、合計で1万人の削減を進めていることを明らかにしています。 
 既に東芝デバイス&ストレージ社は、営業利益率が低い(5%に達しない)システムLSI事業部の従業員を、2021年2月末でに770人削減すると発表し、リストラ・首切りを進めています。 
 
 株主への配当金を増やすため、目先の利益を上げる、そのために営業利益率が低い事業と、そこで働く従業員を切り捨てれば、会社の利益は上がります。しかし、このような経営は、会社を小さくして行き、会社の将来は先細りになります。 
首切り、リストラを公然と掲げる経営方針書は異常です。認めるわけにはいきません。 
 
 東芝がやっている事業や製品は、成長期 ⇒ 安定期・成熟期 ⇒ 衰退期のサイクルを持っています。したがって衰退期は営業利益率は下がります。また公共関連事業は、発注側の事情や、競合入札などによって、営業利益率を高くとれないものもあります。 
 衰退期に入った(又は営業利益率が低い)事業や製品の従業員を、新しい事業や製品の仕事に配置し直し、会社を小さくさせることなく、従業員の雇用を守って行くのが、経営陣の責務です。このような会社は、従業員の士気も高く、イノベーションも生まれやすく、会社も発展します。 
 
 東芝の経営陣は、東芝の営業利益率とIT企業の営業利益率とを比べて、東芝は低いと、問題にしますが、IT企業の設備は主にパソコンです。固定費が小さいので、営業利益率は高くなりやすいです。東芝のような電機機器、電子機器を製造する企業は、膨大な設備が必要です。したがって固定費はとても大きくなり、営業利益率は低くなる傾向です。東芝とIT企業では、事業環境が違い過ぎるので、比較はナンセンスです。 
 
 今回の報告書で、再生エネルギー関連事業に力を入れ、投資を拡大すると述べています。太陽光発電、水力発電、地熱発電、風力発電のそれぞれの事業内容を具体的にあげています。再生エネルギー関連の産業は、ますます発展して行きます。この分野に力を入れるのは良いことです。 



「追い出し部屋」への配転は退職強要が目的!第3回口頭弁論開かれる

2020年11月16日
−東芝エネルギーシステムズ社の不当な配転の無効を求める裁判−
 東芝エネルギーシステムズ社(ESS社)で働くAさん(51才)が、退職強要されたとして、 会社に損害賠償と配転属の無効を求める裁判の第3回口頭弁論が、 11月10日(火) 午前11時から横浜地裁川崎支部でありました。
 Aさんは2019年1月から3月までの間、会社から繰り返し希望退職を強要され、 それを拒むと、4月に「追い出し部屋」である「業務センター」に配転され、 翌5月にこれまでのキャリアとまったく異なる倉庫業務等の単純作業・肉体労働に出向されました。
 原告弁護団の弁護士が陳述。
▽配転命令は業務上の必要性、人選の合理性、手続きの妥当性を明らかに欠く。
▽「業務センター」は、Aさんに「自分が会社にとって不要であること」を発表させるなど、 退職を強要するという「追い出し部屋」の目的を有している。
▽IT技術者として専門性の高い業務を担っていたAさんが、 単純作業・肉体労働を強いられることで被る不利益は甚大である―ことなどを指摘。
 配転はあらゆる意味から違法・無効であり、一刻も早くAさんをキャリアが生かせる業務に戻すことを要求しました。
次回の口頭弁論は
・2021年1月19日(火) 11時30分〜
・横浜地方裁判所川崎支部
 (JR川崎駅から教育文化会館までバス約10分・徒歩1分、川崎市体育館となり)
・誰でも自由に傍聴できます。


黙って会社の言いなりになって退職しろ!それはないでしょう

2020年11月09日
−東芝デバイス&ストレージ社 770人のリストラ止めろ−
 労働組合から、今回の770人のリストラに関する、組合員からの質問に回答する「QアンドA集」が配布されました。  これを読んだ従業員から「会社が行う強制退職を容認する内容が書かれている。」 「(東芝で)働き続けたいのに、どうすればいいのか、(QアンドA集では)分からない。」と、ますます不安の声が出ました。
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 東芝は、会社の立て直しと、利益優先で、十年以上に渡ってリストラ、首切りを続けてきました。
 会社は、早期退職という名目で従業員を解雇するため、退職勧奨の面談を行いますが、 その席で「あなたにしてもらう仕事はもう無い。」「東芝には、あなたの席はない」などと退職の強要せまります。
 また、退職を強要されて困っていることを「東芝の職場を明るくする会や、電機・情報ユニオン(個人加盟の自主的労働組合) に相談するな。」と、自分たちの違法行為を隠すため、狡猾な脅しまでおこないました。
 職場のなかで信頼できる同僚と話し合ったり、「東芝の職場を明るくする会」に相談したりして、会社の脅しに負けず、 退職強要をはねのけた従業員も多くいます。


従業員は人間です!機械のように捨てられません!

2020年11月03日
−東芝デバイス&ストレージ社 770人のリストラ止めろ−
 会社の説明によると、半導体事業部門の中の「システムデバイス事業統括部」では、 所属従業員の45%を超える270人を早期退職させるとのことです。
 2021年2月末までにリストラするので、東芝グループ全社を対象に移動先を探す時間はないから、探さないとのことです。  この話を聞いた従業員からは、「会社には雇用を維持するという考えはないのか。」 「完全に俺たちを見捨てた終了モードだ。」と怒りの声があがりました。
【東芝デバイス&ストレージ社】
  従業員数 4,100人(単独)、24,200人(連結)
  売上高  7,456億円 (2019年度)
  営業利益  134億円 (2019年度)

  組織―――共通スタッフ部門
     |
     ┗―半導体事業部
     |
     ┗―ストレージプロダクツ事業部
     |
     ┗―デバイス&ストレージ研究開発センター
     |
     ┗―次世代成長戦略 企画推進プロジェクトチーム


人員削減計画を立てて、従業員の雇用を守れ

2020年10月27日
−東芝デバイス&ストレージ社 770人のリストラ止めろ−
従業員のCさんから、職場の声や、様子が届きました。
・2021年2月末でに770人を退職させるなんて、どうすればよいのか考える時間が無さすぎる。
・会社は退職勧奨の面談を12月から始めると言っている。
・労働組合が今回のリストラの「QアンドA集」を作成するとのことです。  作成の意味があるのかな。 役にたつのかな。 労働組合は今回も力になってくれない。
・若い人(〜40代)が退職することを考えています。
・東芝に(残りたいけど)残るのは困難だ。
 東芝は従業員の雇用を守る責任があります。  東芝デバイス&ストレージ社をはじめ、東芝グループ全社の従業員年齢構成を調べ、60歳定年を含む自然減の人数はどうなのか。  全社的に出向、転籍先を創り出し、そこに移ることを提案するなど、経営努力をするのが道義です。
 これまで行われてきた退職勧奨の面談は、「あなたの仕事はない」「あなたの席はない」 「あなたの能力はいらない」などと一方的に退職をせまり、 「東芝で働きつづけたい」と懇願しても、何度も面談に呼び出し、無理やり退職をせまっていました。  このような不法行為は許せません。


このリストラは、これまでとは違う!もう会社のいいなりは嫌だ

2020年10月20日
−東芝デバイス&ストレージ社 770人のリストラ止めよう−
 従業員のBさんが絞るような声で話してくれました。
 「2015年4月に粉飾決算が発覚し、2016年12月にはウェスチングハウス社の7,000億円の巨額損失も明らかになった。  東芝は経営危機になり、倒産の一歩手前といわれた。  会社再建のためとメモリ事業も、家電事業も、医療機器事業も売り払い、毎年社員の首切り・リストラを行ってきた。  私は、会社が生き残るために仕方ないことだと、黙って耐えてきました。  しかし、今回のリストラは違う、経営陣が株主(投資ファンド)の利益ために、私たちの首を切るのだ。」
 ●東芝が2018年11月8日に発表した「東芝Nextプラン」の説明でも、 車谷社長は「人員の削減は、毎年の定年退職者による自然減があるので、これで計画を達成できる。」言っていました。
 利益が低いから、従業員の首を切ってよいなどという、一方的な経営側の論理を許すことはできません。
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【東芝が売却した主要事業】
 ・2016年 3月…東芝メディカル社(医療機器)をキヤノンに売却
 ・2016年 6月…東芝ライフスタイル社(白物家電)を中国マイディアグループ社に売却
 ・2017年 3月…東芝青梅工場(事業所)を閉鎖し敷地を売却
 ・2018年 2月…東芝映像ソリューション社(テレビ)を中国ハイセンスグループ社に売却
 ・2018年 4月…東芝病院を医療法人社団緑野会に売却
 ・2018年 6月…東芝メモリ社(半導体)をべインキャピタル社、他に売却
 ・2018年10月…東芝クライアントソリューション社(パソコン)の株式80.1%を、約40億円でシャープ社に売却


”私は東芝を辞めたくありません” Aさんの怒りの訴え。

2020年10月12日
−東芝デバイス&ストレージ社 770人のリストラ止めろ−
 Aさんから「私が働くシステムデバイス事業部門は、3人に1人がリストラされる。  皆(辞めるの)いやがっている。 昨年(2019.9.31)のリストラで 414人が解雇された。  その時も、辞めるの嫌だと言っても無理やりだった。」
 「私は東芝を辞めたくないです。」との話が「東芝の職場を明るくする会」にありました。
不安や心配ごと一人で悩まず、「東芝の職場を明るくする会」に、遠慮なくご相談ください。  相談者、相談内容は、保護されて外部には漏れません。 内容によっては弁護士も一緒になって対応いたします。  安心してご相談ください。 「東芝の職場を明るくする会」は、従業員の皆さんが、退職強要に負けないで、 東芝で働き続けられるよう、一緒に考え、活動しています。
 早期退職に応じると答えてしまってからの相談では遅すぎます。  まずは、「東芝の職場を明るくする会」に相談ください。  「東芝の職場を明るくする会」は相談者の思いをていねいにお聞きして、相談者が納得できる内容で、一緒に行動します。
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東芝のこの一年間の業績は、以下のとおりです。
●収益 2019年4月1日〜2020年3月31日
 東芝全体 売上高  3兆3,899億円
      営業利益   1,305億円
 デバイス&ストレージソリューション事業 売上高  7,456億円
                     営業利益  134億円
●株主配当金
 2019年11月13日 配当金総額46億9,900万円
 2020年 5月14日 配当金総額45億3,500万円
●自社株買い 2018年11月9日〜2019年11月8日
 取得総額   7,000 億円
 取得株式総数 1億9,810万株 (発行済株式総数の約30%)
●役員報酬
 会長 綱川 智  1億9,300万円
 社長 車谷 暢昭 1億9,300万円


東芝デバイス&ストレージ社 770人のリストラ発表

2020年10月05日
−株主利益のためなら従業員を平然と解雇する異常な経営は見直せ−
 9月29日、東芝デバイス&ストレージ社は「2021年2月末でに従業員770人をリストラ・早期退職させる」と発表しました。  リストラの理由として、営業利益率が低い(5%に達しない)システムLSI事業から撤退していくため、 この事業に関わる従業員を解雇するというのです。  「投資効率、収益性、安定性の向上を図るため」と株主利益第一で経営すると述べています。
 解雇される従業員の生活など、どうでもいいという態度です。  こんな経営は絶対に止めてください。
 システムLSI事業の従業員を、他の事業部に配転させるなどして、雇用を守るのが会社の責任ある態度です。

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「整理解雇の4要件」1979年10月29日 東京高裁で示される。
@人員整理の必要性
 従業員を削減をしなければ経営を維持できないという、企業経営上の高度な必要性が認められなければなりません。  従業員に特別責められるべき理由がないのに、経営側の都合により一方的になされるわけですから、当然のことです。
A解雇回避努力義務の履行
 整理解雇を行う前に、従業員に対する打撃が少ない他の手段、配転・出向、役員報酬の削減、 新規採用の抑制、希望退職の募集等を行っているかが問題となります。  したがって、解雇までせずともこれらの手段によって対処が可能であるのに、いきなり整理解雇に及んだような場合には、 当該解雇は、解雇権を濫用するものとして無効です。
B被解雇者選定の合理性
 恣意的な人員選定は認められず、客観的で合理的な基準に基づいて、公正に人選がなされる必要があります。
C手続の相当性
 整理解雇については、従業員に帰責性がないことから、経営者は信義則上従業員・労働組合と協議し説明する義務を負います。  特に手続の妥当性が非常に重視されます。  説明・協議、納得を得るための手順を踏まない整理解雇は、他の要件を満たしていても認められません。


早期退職をしたNさんを訪ねました

2020年09月30日
−再就職できずフリーのままです−
 9月中旬、2016年3月末に東芝青梅事業所で早期退職に応じたNさんを訪ねました。  訪問をNさんはたいへん喜んでくれました。
 Nさんから「東芝は今どうなっている」などと、次から次へと質問が出され、 Nさんの東芝を思う気持ち(愛社精神)が、今も強いことがひしひしと伝わってきました。  Nさんは実直な人で、もくもくと働いてきた人です。  会社から早期退職をいわれ泣く泣く応じたとのことです。  定年まで東芝で働きたかったと、本心を語りました。
 Nさんは東芝を早期退職したあと、東芝時代と同じような電子機器の設計、 製造の仕事を探しましたが、希望の仕事が見つからず今もフリーのままです。  「年齢も60代になり、もう、あきらめた。」とも言いました。  奥さんがパートで働いています。  「肩身がせまい。」と笑って話しました。
 リストラ・首切りは、従業員の心に深い傷をつけると、あらためて思いました。  もう早期退職の首切りは、絶対にやってはいけないと、強く思いました。


改めて原子力発電機事業の破綻を振り返る

2020年09月21日
−安全性が確立してない原発にバクチ的投資−
●東芝は2000年代、原子力発電機事業に資金も人も集中させる、 歪んだ経営を推し進めました。  2006年2月には、米国の原子力発電機会社「ウェスチングハウス」を、6,210億円 という時価の3倍もの金額で買収しました。  2007年には、「米国から8基の原発を受注した、中国から4基の原発を受注した。」 などと原子力発電機の受注活動が好調と大宣伝をしました。  しかし、原子力発電機事業に投資を集中させた歪んだ経営は、短期間で破綻し、2009年度から決算報告を不正に処理して、 7年間で1,500億円を超える利益を積み増す粉飾決算を行いました。  それは2015年4月に発覚しました。  2016年12月には子会社ウェスチングハウス社の7,000億円の巨額損失も明るみに出ました。  結果、東芝は経営危機におちいりました。
●2020年9月16日、(株)日立製作所は、英国原子力発電所建設事業から撤退すると発表しました。  日立製作所は英国ウェールズ地方のアングルシー島(リバプールの西方に位置する)で2基の原発を建設する計画でした。  建設費用が想定の1.5倍となる3兆円に膨らみ、採算の見通しが立たなくなったこと。  地元では住民が環境破壊だとして立ち上がり、反対運動が続いていること。などが撤退の要因です。
●三菱重工業(株)はトルコの黒海沿岸、シノップに4基の原発を建設する計画を進めていましたが、 2019年1月に撤退することが明らかになりました。  建設費が5兆円にもなり、コストの回収が困難と判断しました。
●世界では、再生可能エネルギーによる発電量と発電量シュアは増え続け、2019年には原子力発電量を上回りました。  また、再生可能エネルギーを使った発電コストは下落する一方なのに、原発の発電コストは年々上昇しています。  原発が経済的にも無謀な事業であることがはっきりしています。
●世論調査では、原発の再稼働反対、原発ノーが多数派です。
・読売新聞 2020年1月〜2月の調査
  原発の再稼働反対 56%
・日本世論調査会 2020年2月〜3月の調査
  今すぐ原発をゼロにすべきだ+段階的にゼロにすべきだ 70%
・原子力規制委員会の委員長を、2012年9月〜2017年9月まで務めた田中俊一氏は、 2020年春のマスコミのインタビューに「できれば原子力発電所は無いほうが良い」と答えています。
●東芝が、原子力発電機事業に資金も人も集中させる、 歪んだ経営を推進したのは、 「原発事業は儲かる」という神話に取りつかれたからです。  しかし、次のような事実を見ても、幻想だったことは明らかです。
 ・1979-3-28 スリーマイル島原子力発電所事故
 ・1986-4-26 チェルノブイリ原子力発電所事故
 ・2011-3-11 福島第一原子力発電所事故
 ・寿命がきた原子力発電機の廃炉問題
 ・使用済み核燃料の保管、処理問題
原子力発電の技術は、いまだに未完成で、ひとたび事故が起きれば大惨事を引き起こすし、 とうてい企業の商業ベースには乗るような事業ではありません。
●東芝は、優れた技術も技術者も持つ、大きな会社です。  社員のなかには、未完成の原子力発電技術を使う原子力発電機事業を心配する意見がありました。  元東芝原子炉格納容器設計技師で、工学博士の後藤政志氏もその一人です。  「東芝の職場を明るくする会」の社員も原子力発電機事業は縮小するように意見を述べていました。
●東芝は労務管理の手法として、1960年代から(元)公安警察官を雇い入れ、社員を監視する秘密組織「扇会」をつくり、 職場に張りめぐらしました。  そのなかで、原子力発電機事業に異議をもつ「東芝の職場を明るくする会」の社員は、賃金や社員資格を低く抑え、 激しく弾圧しました。 そして職場で自由に意見が言えない社風がつくられました。  上の意のままに働くしかない社員は、会社の原子力発電機事業に資金も人も集中させる、 歪んだ経営を止めることができなかったのです。
●東芝が、再び誤った経営をしないよう、社員が自由に意見を述べて、生き生きと働くことができる職場を作りましょう。  あなたの勇気が職場を変えます。


今の時代に「追い出し部屋」とは何事だ

2020年09月14日
−東芝は恥ずかしくないのか。怒りの声届く−
●「追い出し部屋」とは
 東芝エネルギーシステムズ社(ESS社)が、2020年4月1日に設置した課「業務センター」を指す言葉です。
 ESS社は2019年3月末、早期退職を強要して、427人もの従業員を解雇しました。  退職勧奨に応じなかった24名の社員を、見せしめ的に「業務センター」に配属し、 他社の倉庫に出向させ部品の運搬などをさせてきました。
 人権を無視したむごい仕打ちに、24名のうち7名の方が会社を去って行き、1名の方が休職されています。
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 明るくする会に意見を寄せてきた従業員のEさんは、「追い出し部屋」とか「リストラ部屋」とかが作られたのは、 今から30年も前の話だ。  もう、こんなことは無くなったと思っていた。  東芝は恥ずかしくないのか。  「追い出し部屋」は解散してください。  ESS社は、この一年利益も出している。  Eさんは、さらに怒りを込めて、「追い出し部屋」を作った(会社の)責任者(担当者)を、裁判に呼び出して、 (人権侵害で)謝罪させてください。 と言っていました。


不当な配転の無効を求める裁判、第2回公判開かれる

2020年09月07日
−退職勧奨に応じなかった社員を「追い出し部屋」に配転<東芝エネルギーシステムズ社>−
■9月1日、午後1時30分から横浜地方裁判所川崎支部で、東芝エネルギーシステムズ社(ESS社)が、 退職勧奨に応じなかった社員を「業務センター(追い出し部屋)」に配転したのは不当で、 無効であると訴えた裁判の、第2回公判が開かれました。
■東芝エネルギーシステムズ社(ESS社)で働くAさん(51才)は、会社の退職勧奨に応じなかったため、 「業務センター(追い出し部屋)」に配転させられ、他社の倉庫に出向し部品の運搬などをさせられています。  Aさんは大学の理工学部を卒業し、東芝でIT技術者として、ずっと働いてきました。  Aさんは3月9日に、「業務センター(追い出し部屋)」への配属無効の訴えを起こしていました。
■「業務センター(追い出し部屋)」には、2019年3月の退職勧奨に応じなかった20数名の社員が配属させられています。
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●東芝は2000年代、西田厚聰 元社長(2005年6月〜2009年6月)、佐々木則夫 元社長(2009年6月〜2013年6月)、 志賀重範 元会長(2016年6月〜2017年2月)ら経営陣が、原子力発電機事業に資金も人も集中させる、 歪んだ経営を推し進めました。 2006年2月には、米国の原子力発電機会社「ウェスチングハウス」を、 6,210億円 という時価の3倍もの金額で買収しました。
●結果は、原子力発電機事業に投資を集中させた、歪んだ経営は破綻し、2009年度から決算報告を不正に処理して、 7年間で1,500億円を超える利益の積み増しを行った粉飾決算が、2015年4月に発覚しました。  2016年12月には子会社ウェスチングハウス社の7,000億円の巨額損失も明るみに出ました。
●経営危機におちいった東芝は、従業員の解雇・リストラと、主要事業の売却を推し進めました。  原子力発電機事業を担当していた東芝エネルギーシステムズ社(ESS社)は、2019年3月31日に 427人もの従業員を、 早期退職の名目で解雇しました。  このときの解雇のしかたは強引で、首切る従業員を会社が一方的に決めて、呼び出し、 威圧的に(パワハラで)退職を強要する方法で行われました。
●「東芝で働き続けたい」と言って、会社の退職勧奨に耐えて、留まった従業員も大勢おられました。  ESS社は2019年4月「業務センター」という部署を作り、早期退職に応じなかった従業員20数名を、 そこに配置転換させ、そこから他社の倉庫などに出向させて、部品運びなどの仕事をさせています。  会社のひどい仕打ちに耐えられず、泣く泣く退職した人も出ています。  「業務センター」は世間でいわれている「追い出し部屋」にあたります。


株主総会での発言に対する回答

2020年08月31日
−明るくする会への回答−
質問・提案の要旨
●ジェンダー平等に取り組み、経営幹部に女性の登用を増やしてほしい。
⇒回答、豊原副社長(人事・総務部担当)
 東芝も「男女共同参画社会」の実現に取り組んでいますが、現時点の役職者(課長以上)に占める女性の割合は4.9%で、 低い(少ない)です。 昨年、取締役に1名、執行役に1名、女性の登用を行いました。 引き続き女性の登用に努めます。
●東芝エネルギーシステムズ社では、早期退職に応じなかった従業員は、「業務センター」という名の部屋に配転し、 そこから他社の倉庫に行かせ、荷物や物品の仕分け作業をさせている。  東芝に戻し、それぞれの従業員のスキルやノウハウを活かせる仕事、職場で働けるようにすべきだ。
⇒回答、豊原副社長(人事・総務部担当)
 雇用を確保する立場で、一部の人は「業務センター」に配属し、他社の仕事をしてもらっている。  しばらくの間ご理解いただきたい。


社員の皆さんが、活き活きと働ける会社(東芝)に

2020年08月30日
−株主総会の発言から−
7月31日に開催された株主総会では、9名の株主から質問、意見、提案がありました。
その中の1人の方の意見のなかに、次のような発言が含まれていました。
●発言の要旨
 私が育った故郷(地域)では、昔から東芝はすごい会社(大きな会社)、りっぱな会社だといわれています。  東芝の社員の皆さんが、誇りをもって活き活きと働ける会社にしてください。
 ⇒会社から発言への謝意と、そのような会社にしますとの回答がありました。
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 社員のFさんは、お盆に故郷のお墓参りに行ってきました。  実家によって、置かれている電化製品を、あらためて眺めました。  大型テレビも冷蔵庫も、洗濯機、掃除機、蛍光灯、みんな東芝製品です。  実家の兄から「東芝はだいじょうぶか(つぶれたりしないか)」と聞かれたそうです。  粉飾決算が明らかになった以降の東芝の動向を心配していることが、あらためて分かったそうです。
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 日本の人々にとって東芝は、昔からある歴史ある会社、身近に置かれた電化製品を通じて、 親しみを感じる会社、世界に名前が知られる、とても大きな会社というイメージを持つ、自慢の会社です。  東芝の企業活動は社会性を持ち、日本の文化です。  投資家の株主の儲け本意に、東芝を経営し、リストラ・切り売りを続けるのは、もう止めるべきです。  後世に東芝を残していくことが、たいせつです。


コロナウイルスから従業員の命と健康を守れ

2020年08月17日
−会社と労働組合が一緒に感染防止の取り組みを−
・従業員のAさんは、コロナ感染を防ぐため会社の方針に従って在宅勤務を行っています。  それでも必要なときは会社・職場に出勤します。  出勤は電車です。  通勤電車は混んでいるので、コロナに感染するのではと、不安でしかたないそうです。
・Bさんは、バス通勤ですが、自転車に変えようと考えているとのことです。
・Cさんは、自分が感染していないことを確認するため、自費でPCR検査を受けたそうです。  近くの医院に「PCR検査をお願いしたいと」電話をしたら、 医院から「コロナ感染の疑いがある人は医院に来ないでください。」と、 けんもほろろに断られショックを受けたそうです。  4件目の医院でPCR検査をしてもらうことができました。  検査料は自費負担で4万円かかりました。  結果が出るまで4日間かかりました。  陰性でしたので安心したそうです。

 現在コロナ感染が再び全国的に広まり、重大局面に入っています。  感染拡大を抑えるため、お医者さん・医師会からも、自治体の長からも、国民からも、PCR検査を広く行ってほしい。  感染者を急ぎ見つけ出し、治療してほしい。  との声が「燎原の火」のようにあがっています。  しかし政府は、国会も開かず、新型コロナウイルスの感染をどう抑えるかの具体策も打ち出していません。
 感染震源地(エピセンター)を明確にし、その地域を対象に大規模・網羅的にPCR検査を実施することが急務です。  会社も労働組合も一緒に声をあげ、政府が感染対策をしっかり行うよう、要求していく活動が、急ぎ求められています。  従業員の命を守る「安全第一」の会社にすることが、会社発展の原動力です。  労働組合は、電機連合など上部団体に、積極的に意見を言って、感染防止の取り組みを強化してください。


世界を圧巻した東芝のノートパソコン「dynabook (ダイナブック)」を売却

2020年08月09日
−粉飾決算発覚から5年、経営立て直しの捨て駒にされる−
 8月4日、東芝はパソコン事業を手がけるDynabook社 (旧社名 東芝クライアントソリューション社)の保有株式19.9%を、 シャープ社に譲渡したと発表しました。  これによりDynabook社はシャープ社の完全子会社になりました。
 歴史ある東芝のパソコン事業は、旧経営陣の不正行為を原因とする経営危機から、 会社立て直しの捨て駒としてシャープ社に売却されました。
 東芝が1989年に発売したノートパソコン「dynabook (ダイナブック)」は、世界的大ヒット商品となり、 2000年まではノートパソコンの世界シュア第一位を誇りました(最高時のシュアは33%)。  パソコンを製造していたのは、かつての青梅工場(東京都青梅市)、一番多い時は4,500人の労働者が働いていました。  工場には「青梅から世界へ」というスローガンが掲げられ、活気にあふれていました。
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 東芝は原子力発電機事業などの赤字を隠すため、2009年度から決算報告を不正に処理して、 2015年4月に発覚するまでの7年間で、1,500億円を超える利益を積み増した粉飾決算を行いました。  2016年12月には原子力発電機事業部門の子会社「ウェスチングハウス社」の7,000億円の巨額損失も明るみに出ました。
 経営危機におちいった東芝は、従業員の解雇・リストラと、主要事業の売却を推し進めました。
・2016年 3月…東芝メディカル社(医療機器)をキヤノンに売却
・2016年 6月…東芝ライフスタイル社(白物家電)を中国マイディアグループ社に売却
・2017年 3月…東芝青梅工場(事業所)を閉鎖し敷地を売却
・2018年 2月…東芝映像ソリューション社(テレビ)を中国ハイセンスグループ社に売却
・2018年 4月…東芝病院を医療法人社団緑野会に売却
・2018年 6月…東芝メモリ社(半導体)をべインキャピタル社、他に売却
・2018年10月…東芝クライアントソリューション社(パソコン)の株式80.1%を、約40億円でシャープ社に売却


早期退職の強要を拒否したからと、見せしめ出向

2020年08月03日
−明るくする会、株主総会で、ただちに止めるよう要求−
東芝の第181期定時株主総会が下記のとおり開催されました。
1.日時   2020年7月31日(金)10時00分〜11時50分
2.場所   ベルサール高田馬場
3.出席株主数 127名
4.質問者数  9名
 今年の株主総会は、新型コロナウイルス感染防止対策のため、インターネットでライブ中継されました。  その分、会場への出席を自粛した株主が多く、出席者は127名でした。
 株主総会に出席した「東芝の職場を明るくする会」の株主は、従業員が生き生きと働ける会社になってほしいという観点で、 質問・提案を行いました。
質問・提案の要旨
・ジェンダー平等に取り組み、経営幹部に女性の登用を増やしてほしい。
・東芝エネルギーシステムズ社では、早期退職に応じなかった従業員は、「業務センター」という名の部屋に配転し、 そこから他社の倉庫に行かせ、荷物や物品の仕分け作業をさせている。東芝に戻し、 それぞれの従業員のスキルやノウハウを活かせる仕事、職場で働けるようにすべきだ。
 その回答は???


上長との面談が行われないまま賃金査定が続く

2020年07月28日
−人事処遇制度(賃金制度)改定で職場の声E−
 明るくする会のホームページを見ているという従業員のHさんからメールがありました。
 Hさんは半導体事業部の技術部門で働くエンジニアです。  Hさんは半期ごとに目標管理シートを作成し上長の課長(GPM)に提出しています。  その目標管理シートは部長にも回覧されています。  しかし、目標管理シートに基づく面談、フィードバックは行われていないとのことです。  それにもかかわらず、賃金査定、一時金査定が行われてしまっているとのことです。
 Hさんが数年前に設計した半導体製品は性能が良く、売れていてるとのことです。  しかし、その時の一時金査定も普通でした。  Hさんは成果が出たのだから、一時金はプラス査定でもっと貰える(もらえる)と期待していたとのことです。
 Hさんは、課長(GPM)と部長に「目標管理シートに基づいて面談おこなってほしい。そして仕事の成果に応じた査定をしてほしい。」 と話したそうです。  課長(GPM)も部長も、きちんと回答してくれないとのことです。
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 上記がHさんからのメールの主旨です。  明るくする会が職場の声を聴くなかで明らかになったのは、この10年間の相次ぐリストラで人員が減り、仕事は忙しくなるばかりで、 過密労働が慢性化していることです。  特に中間職制といわれる部長、課長の負担は大きく、休日も仕事をしないと処理できない量でした。
 会社の総務・勤労部は、部長、課長に対して「目標管理シートに基づく面談を行い、フィードバックをするよう」 指示を出していますが、面談を行う時間を確保する人員増などの施策はおこなっていません。
 労働組合の役員さんから聞いたのですが、約25%の組合員が上長との面談ができていない状況とのことです。  また、ある課長(GPM)は、人件費が絞られているので、良い査定(賃金)にしにくいと話していました。
 人員削減、賃金抑制を推し進め、従業員の負担が大きくなるばかりの経営を見直さない限り、問題は解決しません。  一般従業員は、上長の中間管理職にしか自身の成果を示せません。  中間管理職のみなさんも、面談する時間がないのであればその実態を総務・ 勤労部および経営者に示し改善させるように努力してください。  でなければ、一般従業員が直接に総務・勤労部に面談するしかありません。  なお、目標管理制度により成果物の正しい評価が反映され上層に伝わらないのであれば、 この制度が有名無実となっている実態の責任は、総務・勤労部および経営者にあります。


これでいいのか!課長も苦しい大変な職務。

2020年07月21日
−人事処遇制度(賃金制度)改定で職場の声D−
 課長(GPM)のYさんからお話を聞きました。  Yさんはインフラシステム事業の職場で、設計技術部の課長(GPM)です。
Yさんのお話を聞いて、仕事の多さに驚きました。
(1)インフラの仕事は、最初に営業部の課員と同行して、まずお客様の要求する仕様を聞くことから始まります。  お客様の要求に従ってシステム提案書を作成します。  工期・納期、費用見積りなど入ったきちんとした書類に仕上げます。
(2)受注が決まれば設計を始めます。 課内のメンバーを集めて仕事の割り振りを行います。
(3)日常的に人員不足(人手不足)ですので、課長(GPM)のYさんも一部分の設計をします。
(4)外注するプログラム(ソフトウェア)の発注仕様書(注文仕様書)も作成します。
(5)システムに使用するパソコンや電源、筐体、ケーブルなど機材の選定を行います。  メーカーのカタログを見たり、直接問い合わせたりして、定格、品質などを調査し、十二分な性能を持ち、 かつ価格が安い製品を選び、購入します。  こちらが要求する性能のものが無ければ、新規設計をお願いします。  メーカーとの打ち合わせに時間を取られます。
(6)お客様から仕様変更の依頼、設計作業の遅れ、購入機材の不具合など、毎日々いろいろな問題が発生します。  それらに必死に対応し処理します。
(7)作業の進捗状況について、部長から絶えず報告を求められます。  日報・週報をまとめるのは、帰宅した夜中の11時ごろからとか、出勤前の早朝5時ごろとか、睡眠時間を削って行います。
 Yさんのお話によると、どの課長(GPM)も皆忙しいとのことです。  身体を壊して薬を飲みながら仕事をする課長(GPM)、 夜9時過ぎると奥さんから(健康を心配して)電話がかかってくる課長(GPM)もいるとのことです。  Yさんがまだ主務の時代、徹夜で仕事をする課長(GPM)、 月200時間も残業(課長には残業代は付きません)する課長(GPM)を見たそうです。
 Yさんの話を聞いて、今回の人事処遇制度(賃金制度)改定は、課長(GPM)に 「部下とのコミュニケーションを日々1on1で行い、部下を育成する」ように求められています。  現実的にはそのような時間は取れないのでは?と思います。


賃金制度の見直しは人件費の削減が目的です。

2020年07月14日
−人事処遇制度(賃金制度)改定で識者に聞きました−
 今回(2020年4月)の人事処遇制度(賃金制度)の改定について、経済学の先生や、 賃金に詳しい労働組合の役員さんからお話を聞きました。  話の概要は以下のとおりです。
 今から20年前の2000年ごろ、大手電機メーカーの日立、東芝、NEC、富士通などは、 いっせいに賃金制度を変え、成果主義賃金制度を導入しました。  そのときのスローガンは「成果主義賃金…仕事で成果を上げれば賃金が上がる」でした。  しかし、成果を上げても思ったように賃金は上がらず、賃金の上昇カーブは成果主義賃金前と比べて低く・悪くなりました。  会社側が支払う総人件費は増えていないことも分かり、成果主義賃金制度は従業員の賃金抑制が目的だったことが、 数年で明らかになりました。
 今回の人事処遇制度(賃金制度)の改定は、年齢ごとのある程度の賃金保証も削り、 扶養加給・住宅手当的要素をなくし、新たに賃下げできる規程を導入するなど、 成果主義賃金制度と比べても、さらに従業員の賃金が抑制される内容です。
 会社の儲け(利益)を増やすため、従業員の人件費を抑制・削減するのです。  2000年ごろから新自由主義の経営が行われるようになり、資本(株主)の利潤最大化を狙って人件費の抑制・削減が続いています。
 このような人事処遇制度(賃金制度)の改定に無批判で賛成してしまう労働組合の態度には、非常に問題があります。  本来、そこで働く労働者が労働組合に結集し団結して、従業員とその家族が、 健康に生きていくために必要な賃金を要求しなければなりません。  労働組合をまともな組織として機能するようにするためには、そこに働く一人一人の組合員が声を上げることが求められています。


人の能力評価は、会社の都合で左右される

2020年07月07日
−人事処遇制度(賃金制度)改定で職場の声C−
 小杉さん(仮名)が、人の評価は難しいと思ったという経験を話してくれました。
 小杉さんが、コンピューターのソフトウェアを設計する部門で働いていたときのことです。  4月の組織変更で、小杉さんのグループに、石田さん(仮名)という技術者が他のセクションから転入してきました。  4月の組織変更は定例行事で、人の移動も平常のことです。  石田さんは小杉さんより9歳年下です。  プログラムの設計の経験はありますが、小杉さんのようなベテランではありません。  また石田さんは、組織をまとめるリーダータイプではなく、どちらかというとおとなしい技術者です。  これまでの評価も「普通」でした。
 この時期、小杉さんのグループは、3人でコンピューターのCPU(中央演算装置)と 入出力装置(キーボードやプリンタなど)の間を制御するプログラムを設計していました。  3人で設計を開始してから1ヵ月経ちましたが、データの転送品質や割込み処理の問題で、 3人が納得できる性能が出ず、ディスカッションが続いていました。  転入してきた石田さんは、小杉さんら3人が設計しているCPUと入出力装置の制御プログラムの仕様を聞いて、 何と1人で1週間でプログラムを作ってしまいました。  小杉さんらは「えっ」と驚き、石田さんの設計力は部門内でも話題になりました。  しかし、その後も石田さんの評価は「普通」でした。
 小杉さんは後になって、この時のことを振り返って、小杉さんら3人の技術者は 「データーの転送品質を重視していたので、リカバリー機能が複雑になり、プログラムが大きくなり重くなった。  そのため求められる性能が出せなくなっていた。  時代とともにハードウェア(機械)の品質も向上しているし、品質のあり方も変わってきた。  そういう時代の流れに合わせた設計に進化していかなければならなった。」
 「石田さんは、時流を認識し、技術(力)を進化させていた。  だから石田さんの、プログラムの設計発想は、あの時の私たち3人とは、まったく違っていた。」  石田さんの評価がその後も「普通」だったことについては、石田さんに問題があるのではなく、 「優秀」を付けて賃金を上げることに抵抗した会社側に原因があったと思っているとのことです。


自己啓発でスキルアップし、仕事をテキパキとこなしても評価されない

2020年06月30日
−人事処遇制度(賃金制度)改定で職場の声B−
 Eさんは、コンピューター関係の部門で働いています。  大学は電子工学部を卒業して、即戦力で仕事をしてきました。  Eさんが担当した仕事は、東芝に多大な利益をもたらしました。
 2010年ごろから、東芝は粉飾決算によって、事業の売却やリストラを続けてきました。  そのためEさんもいくつもの配転を余儀なくされました。  配転が続く中で、Eさんの実績や実力を知る上司や同僚はいなくなりました。  いまの部門で働くようになったのは、この業務はEさんしか出来ないという「余人をもって替えがたい」理由からです。  Eさんは、年下の社員や派遣会社の社員8人を取りまとめ、仕事の納期を守り、頑張っています。  Eさんは今でも自己啓発を続けていて、情報処理試験、エクセルやワードの試験などを受験して、最上位の資格を取得しています。
 リストラが続く中で1年前、Eさんの上司が「F部長」になりました。  F部長は、コンピューターの開発・設計のプロフェッショナルとはいえず、組織の管理が上手ということで、 部長まで上りつめてきました。  いわゆる体育会系と言われる管理者です。  F部長が部下を評価するポイントは「いつも残業して頑張っているか。  お客様への納期を守るため、ひっしに残業・休日出勤をしているか」というあたりです。  力仕事の姿を評価する古い管理職タイプです。
 新規の仕事も、難しい仕事もテキパキとこなしていくEさんは、F部長から見ると 「そう努力をしてない。頑張っているように見えない。」という評価になるようです。  F部長とEさんは、上司と部下の「1on1」のミーティングも行ってきましたが、Eさんの評価は下げられています。  Eさんは、モチベーションが切れそうだと嘆いています。
◎注:ホームページ編集部では、従業員の皆さんから寄せられた意見や情報を、そのまま記載しています。  編集部では良し悪しでの加筆はおこなっていません。  ご了承ください。  ホームページへのメールは以下です。(ニュースソースは保護されま。ご安心ください。)
   akaruku-tsb@kki.ne.jp


説明を聞いても、実はよく分からない(理解できない)です

2020年06月23日
−人事処遇制度(賃金制度)改定で職場の声A−
 職場の皆さん、新しい人事処遇制度(賃金制度)の説明を受けるたが、よく分からない(理解できない)と言っていました。  「今回も会社が(一方的に)決めた制度から」と言い、賃金が良くなる(上がる)とは思っていないようです。 ……設計の職場で働くAさん(51歳)からの話です。
 たしかにAさんが言われるように、前回の賃金制度の改定(2000年)でも結果は賃金が上がったわけでなく、 全従業員の賃金総額は圧縮されて減ったわけですから、そう思うのは経験上とうぜんといえます。
 新しい人事処遇制度(賃金制度)は、役割等級が導入され、等級はS4→S3→S2→S1とステップアップします。  等級が高いと賃金も上がります。  等級は上司の評価で、上がることも下がることもあります。  また等級が変わらなくても、毎年評価によって賃金が変わります。  評価は、成果評価と行動評価で行われます。  行動評価の評価項目は「@チームワークAマネジメントB顧客満足度C行動」からなっています。  評価は上司の課長・GPMが行いますが、それは主観で行うことになります。  また課長・GPMに対して、部長や勤労人事部から評価のガイドラインが示されるので、評価はいっそう作為的になります。
 新しい人事処遇制度(賃金制度)は、50代の従業員に、転職、 出向・転籍などの進路変更(東芝退職)を自ら判断して決めるよう勧めています。  社会的に結婚する年齢が上がり、30代で結婚する人が増えました。  子供さんが高校、大学に通うとき年令は50代です。  教育費がかかる時期に退職などできません。
 Bさんは、自分の賃金はどのくらいになるのか、東芝で定年まで働いていられるのか、不明感が増すばかりだと話していました。


自分が納得できる評価をしてもらえるか疑問

2020年06月15日
−人事処遇制度(賃金制度)改定で職場の声@−
 40代中の女性従業員が話してくれました。  話のようすから、この方は職場でバリバリ仕事をされているのが分かります。  新しい業務も、自ら考え、進んで取り組んできた(取り組んでいる)とのことです。  仕事は期日(納期)を守って仕上げています。  職場を見まわして、自分は仕事ができるランクにいると思うとのことです。  しかし、これまで自分が納得できる評価がなかったとのことです。
 新しい人事処遇制度(賃金制度)は、評価制度の見直しを上げていまが、 自分の評価を良くしてもらえる(賃金が上がる)とは、思えないとのことです。
●会社が人事処遇制度(賃金制度)改定の説明に使用した資料には、 「担っている役割や業績貢献に応じて処遇する」とか、「年齢や勤続によらず評価する」とか、 「挑戦する人を評価する」とかの理由が載っています。  しかし、これまでの成果主義賃金制度も、これと同等の内容で運用されてきました。  結果は、40代の女性従業員が言うように、成果や貢献度に報いる評価は行われていません。  新しい人事処遇制度(賃金制度)の説明資料によると、評価は「成果評価+行動評価」を縦軸と横軸にとった表で行うとのことです。  30%程度が賃金引上げ、20%程度が賃金現状維持、40%程度が賃金引き下げになるとの話も出ています。  実際、東芝労働組合発行の「2020年総合労働条件改善闘争の集約内容」の資料にも 「成果加算額」がマイナスになる数値(賃下げ)が載っています。


1日10時間労働になったらどうなります

2020年06月08日
−職場で聞きました−
●製品の納期キープに支障が出ます
 お客様から仕事を受注する時、製品の仕様や納品日を契約します。  契約した納品日は絶対にキープしなければなりません。  製品の設計時に仕様変更が生じたり、製造時に購入部品が予定通り入荷しなかったりと、 生産工期を遅らせる要因がいろいろ発生します。  そのようなとき残業して、工期遅れを取り戻します。  1日8時間労働だと17時が終業になります。  そのまま仕事を続けて(残業して)頑張ります。(ベテランの従業員の話です。)
●ケガ(労働災害)が心配です
 もし10時間労働だと終業が19時です。  それ以上は疲れて、製品の品質不良や、ケガなどのリスクが高くなるので、不安で残業はできないです。
●残業代は給料の補填です
 子どもの教育費、住宅ローンの返済とお金がかかります。  残業代がないと生活できません。  17時からの終業は必須です。
*現在の勤務は1日8時間、週5日間・40時間です。  これを会社が言うように、1日10時間、週4日間・40時間の勤務に変更したらどうなるか、従業員の皆さんから意見を聞きました。


人事処遇制度(賃金制度)改定の目的は、やはり賃下げと賃金抑制でした

2020年06月01日
−新しい賃金明細書を受け取って、ショックを受ける従業員−
 東芝の人事処遇制度(賃金制度)が、4月から見直されました。  5月に入り改定された人事処遇制度(賃金制度)による新賃金の明細書が、一斉に職場で配布されました。 3月11日には2020年春闘が集約し、東芝労組も1000円の賃上げを勝ち取りました。
 50代のAさんは、新賃金明細書を受け取るとき、賃上げ分も加算された、期待の金額になっているだろうと、ワクワクしたそうです。  ところが賃金の合計額欄の数値は、3月までの賃金より数万円も低いのです。  エッと驚きショックを受けたそうです。
 皆はどうなっているのか、職場で聞いて回ったのですが、皆さん黙っていたとのことでした。  やっと40代の従業員の方から聞けたのですが、その人は1000円のアップでした。
 Aさんは新賃金明細書を受け取る前に、上長との話し合いは一度もしていないそうです。  会社が一方的にAさんの賃金を決めて、トップダウンで下してきたのです。  Aさんは子供の教育費と親の介護費がかかり、家計はたいへんとのことです。
 東芝の職場を明るくする会では、Aさんの話を聞いて、人事処遇制度(賃金制度)改定による新賃金の実態を、 従業員の皆さんからお聞きする活動を続けています。
◎従業員の皆さんからのデータ提供もお願いします。メールは以下です。(ニュースソースは保護されますので、ご安心ください。)
   akaruku-tsb@kki.ne.jp


コロナ危機は新自由主義の破綻を明らかにした

2020年05月25日
−東芝は従業員をたいせつにする経営に転換せよ−
 新型コロナウイルスの世界的感染拡大、コロナ恐慌を通して、現在の世界の経済活動や政治のあり方が問題になっています。  医療関係者や経済学者、経営者など多方面の人たちから、日本や欧米諸国が行っている新自由主義的経済政策を、 このまま続けて行っていいのかという意見が上がっています。
◇新自由主義…すべてを市場原理にまかせて、規制緩和と大企業・金持ち優遇税制を行って、資本(企業)の利潤を最大化するという理論。
●新自由主義的経済政策は、公的な医療制度や社会保障を軽視し、「構造改革」の掛け声で予算を削り、 保健所などの統廃合を進めてきました。  その結果、コロナ危機で医療体制の弱体化が明らかになり、市民の命が守れないとの批判が起きています。
●新自由主義の経済政策は、資本(企業)の儲けを増やすために、国内では労働者の賃金の抑制を図る目的で、 労働法制の規制緩和を行い、賃金の低い派遣労働や、非正規雇用を拡大しました。  また、それを足場にして、正社員のリストラ・首切りも行われ、「使い捨て労働」を広げました。  さらに企業収益を拡大させるため、企業の海外展開を推進し、海外生産で生産コストを削減する。  同時に現地生産、現地販売で海外市場の獲得を図りました。
 コロナ危機で、海外の生産、海外からの部材調達がストップしたとたん、 企業の生産活動が中断してしまう脆弱(ぜいじゃく)性があらわになりました。  派遣労働者やパートで働く人たちが、真っ先に雇い止めされています。  また世界経済は、コロナ恐慌におちいってしまいました。
●東芝もコロナ危機で、海外子会社での生産、海外からの部材調達がストップしてしまい、大きな打撃を受けています。  新自由主義的経済政策に基づく経営は、リスクが大きいです。  経営の在り方の見直しが望まれます。
◎米大手企業の経営トップで構成する経済団体「ビジネス・ラウンドテーブル」は、2019年8月19日に、 企業の利益が株主ばかりに還元され、 賃上げや人材育成に回っていないとの批判が高まっていた、 これまでの「新自由主義的経済理論による、株主至上主義の経営」を見直し、 従業員や顧客、取引先、地域社会を含むすべての利害関係者の利益を重視する新たな行動原則を公表しました。
 東芝は今も「企業は主に株主のために存在する(株主に利益を還元する企業に)」 という新自由主義的経済理論による経営を行っています。  株主へ配当金を増やすため、目先の利益を上げる事業ばかりに目を向け、儲からない事業の切り捨て、 リストラ・解雇、人件費の削減などを推し進めています。
◇2019年だけでも1,237人もの従業員を早期退職の名で解雇しています。
◇2020年4月からは、従業員の賃金を引き下げる人事処遇制度(賃金制度)を導入しました。
 従業員を使い捨てにする新自由主義的経済理論の経営を見直し、従業員をたいせつにする経営への転換が求められます。


労働時間1日10時間は、負担が大きいです。

2020年05月18日
−新型コロナ感染対策の特別休暇を求めます−
 労働時間は1日8時間と社会的に決められていて、それを基にして社会が動き・回っているのです。  1日の労働時間が長くなると、毎日の生活リズムが混乱したり、健康を損ねたりして、従業員に大きな負担がかかります。
 保育園への送り迎え時間、小中学校の登下校時間など、社会的に決められている生活サイクルの時間を変えることはできません。  子どもの育児、家族の介護などの時間も必要です。  また労働時間が長いと、疲労が増え、作業効率の低下、労働災害の危険も高まります。
 もし、どうしても労働時間の変更をしなければならない場合は、従業員が労働組合などの中で、 民主的に話し合って可否を決め、同意が得られたなら、就業規則に明記して、労働基準監督署に届け出ることが義務付けられています。  会社の都合だけで、一方的に労働時間を変更することはできません。
 今回、新型コロナウイルスの感染対策として、1週間の出社日数を5日から4日に減らすため、 1日の労働時間を10時間にすると、会社は言っていますが、そんなことしないで、特別休暇にすれば良いことです。  新型コロナウイルスの感染が収束するまでの間ですから、わずかな日数です。


東芝 1万人に「週休3日制」導入

2020年05月11日
−5月6日(水) BSテレビ東京が報道−
 5月6日(水) 23:30〜24:28、BSテレビ東京の番組「WBS(ワールドビジネスサテライト)、 メインキャスター大江麻理子氏」は、東芝が1万人の従業員に週休3日制を導入する計画だと報道しました。
 現在の勤務は1日8時間、週5日間・40時間働いています。  これを1日10時間、週4日間・40時間の勤務に変更し、早ければ来月(6月)から導入を目指していると述べました。  導入の理由として、東芝は新型コロナウイルスの感染対策として、出社日数を減らして感染リスクを抑えるためとしています。
 この報道を見た従業員から「突然で、驚いています。」「(会社から)何も聞いていません。」 「週5日で部品の入荷、出荷の作業工程を立ててきたが、週4日だと?取り引き先と調整できるかな?」 「10時間働くのは(身体が)きつい。」などの声が上がっています。
 1日の労働時間は8時間という決まりは、歴史的にも、世界的にも、法律的にも決まっています。
・1886年5月1日、米国の労働者が8時間労働制を要求してストライキに立ち上がり、 これに世界の労働者が呼応して国際的共同行動を起こしました。(メーデーの歴史から)
・日本の労働基準法 第32条は、次のように述べています。
第32条(労働時間の原則)
@ 使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。
A 使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を越えて、労働させてはならない。
 安易に1日の労働時間を10時間に変えることなど、やってはいけないのです。  歴史的、世界的、法律的に反するこのような労働条件の変更を行おうとする東芝の経営陣の見識が問われます。  特に、車谷暢昭 社長の責任は大きいです。


新型コロナからの感染を防ぎ、命と職場(雇用)を守るため

2020年05月06日
−医療体制を削る国の政策を見なおせ−
 東芝のグループ会社、加賀東芝エレクトロニクス社(石川県能美市)の構内で、 新型コロナウイルス感染のクラスターが発生したことが、 石川県や北國新聞社(石川県金沢市)のホームページなどから確認できました。  4月27日時点で感染者は20人です。  加賀東芝エレクトロニクス社は、保健所の指導のもと、構内の消毒作業を行いました。  加賀東芝エレクトロニクス社の構内では、約2000人の労働者が半導体製造などの業務で働いています。
 最初に新型コロナウイルスに感染したと思われる男性は、 4月6日(月)に38度台の発熱、咳、全身倦怠感、咽頭痛の症状が出ました。  PCR検査を4月15日(水)に受け、陽性であることが判明しました。  発症してからPCR検査まで9日間もかかっています。  もしコロナ感染が疑われる症状が出たら、速やかにPCR検査を受けられる体制になっていれば、 感染の拡大を防ぐことができたかもしれません。
 日本で新型コロナウイルス感染者が増え始めた2月ごろから、 PCR検査がなかなか受けられないことが問題になってきました。  5月4日に開かれた、新型コロナウイルス感染症対策を検討する政府の専門家会議でも、 PCR検査数が他の国と比べても「明らかに少ない」と指摘され、検査を拡充し、 早期診断と適切な治療につなげることが必要との訴えがありました。
●人口10万人あたりのPCR検査数
 ・イタリア 3159件
 ・ドイツ  3043件
 ・アメリカ 1752件
 ・シンガポール 1708件
 ・韓国   1198件
 ・日本    187件
 *5月4日の専門家会議の資料から
 PCR検査を拡充するために、医療機関への支援を強化するように、国会で再三取り上げられ、 議論が行われました。  しかし、政府・安倍政権はこの緊急事態に十分に応えていません。  反対にこの間、政府・安倍政権は、社会保障費抑制のためとして、 424の公立・公的病院をリストアップし、病床削減や統廃合を求める政策を推進しています。
 コロナ対策の強化を言いながら、他方で地域医療の要である公立・公的病院の再編統合を進めるなど、 明らかに矛盾した態度です。
 私たちの命と職場(雇用)を守るために、政治にも目を向け、 医療体制を削る国の政策を見なおせる行動に、力を合わせて取り組みましょう。


5月1日はメーデー、労働者の祭典です

2020年05月01日
−世界中の労働者が団結と連帯を示す統一行動日です−
 メーデーは1886年5月1日、米国の労働者が8時間労働制を要求してストライキに立ち上がったことに始まります。  1890年5月1日に再び8時間労働制を求めるストライキの実施を決めました。  これに労働・社会主義運動の国際組織(第二インターナショナル)が連帯し、 世界の労働者に8時間労働を求める国際的共同行動を呼びかけました。  その呼びかけに応じて、各国でメーデーが実施されました。
 日本では1920年に最初のメーデーが、東京・上野公園で開かれました。  約1万人が参加して、治安警察法の撤廃、失業防止、最低賃金法制定、8時間労働制、シベリア撤兵などを掲げました。
 今年は、日本では100年の節目を迎えるメーデーです。  労働者の生活と権利を守る活動を発展させるとともに、次のような要求を掲げています。
 ・8時間働いて暮らせる社会の実現
 ・大幅賃上げと、最低賃金1500円・全国一律制の実現
 ・安倍政権の憲法9条改悪阻止
 ・市民と野党の共闘による政治転換
 ・消費税減税と社会保障拡充
 ・気象変動対策と原発ゼロ
また新型コロナから「雇用と営業を守るメーデー」として、 政府に「自粛と補償一体」のコロナ対策などを求めていこうと呼びかけられています。


経営の立て直しを理由にしたリストラ・解雇

2020年04月26日
−いつまで続くのか、職場から不安の声−
 原子力、火力などの発電機事業を展開する東芝エネルギーシステムズ社(ESS社)の従業員のAさんから「ESS社はどうなるのだろう。  昨年のように、人員削減のリストラを行うのでは」と心配の声が届きました。
 昨年の2019年3月31日にESS社は、427人もの従業員を、早期退職の名目で解雇しています。  このときの解雇のしかたは強引で、首切る従業員を会社が一方的に決めて、呼び出し、 威圧的に(パワハラで)退職を強要する方法で行われました。  退職を強要された従業員の方が「おれ何か、会社に悪いことでもしたのか、 (悪いことなどしてない)真面目に働いてきただけなのに」と無念のことばを残したのが、今も忘れられません。
 東芝は2000年に入ると「株主第一主義・株主に利益を還元する企業」のスローガンを掲げ、目先の利益を上げるため、 原子力発電機事業に資金も人も集中させる、歪んだ経営を推し進めました。  2006年2月には、米国の原子力発電機会社「ウェスチングハウス」を、6,210億円 という時価の3倍もの金額で買収しました。
 しかし、東芝が原子力発電機事業を経営の柱にした2000年代は、原子力発電所の事故や、使用済み核燃料の処理の問題で、 世界的には再生可能エネルギーによる発電を増やして行こうという流れが強まっていました。
 ●1979-3-28 スリーマイル島原子力発電所事故
 ●1986-4-26 チェルノブイリ原子力発電所事故
 ●イタリアは1987年に国民投票で原発廃止を決定
 ●ドイツは2022年までに原発の稼働完全停止を決定
時代の流れに逆らって、東芝が原子力発電機を事業の柱にしたのは、異常でした。
 また東芝は原発事業を政府と一体となり、経済産業省のキャリア官僚、柳瀬唯夫氏(原子力政策課長、経済産業政策局長など歴任)、 今井尚哉氏(資源エネルギー庁次長など歴任)らと推し進めました。
 結局は、原子力発電機事業に投資を集中させた、歪んだ経営は破綻し、2009年度から決算報告を不正に処理して、 7年間で1,500億円を超える利益の積み増しを行った粉飾決算が、2015年4月に発覚しました。  2016年12月には子会社ウェスチングハウス社の7,000億円の巨額損失も明るみに出ました。
 原子力発電機事業に投資を集中させる歪んだ経営を推進したのは、西田厚聰 元社長(2005年6月〜2009年6月)、 佐々木則夫 元社長(2009年6月〜2013年6月)、志賀重範 元会長(2016年6月〜2017年2月)ら経営陣でした。
 東芝の粉飾決算は、会社法や金融商品取引法などに違反します。  したがって刑事告発されるのが通常ですが、告発は見送られました。  政府の意向が働いたと言われています。  柳瀬唯夫氏も今井尚哉氏も、2012年12月に安倍内閣の内閣総理大臣秘書官に就任しています。
 柳瀬唯夫氏は2018年12月に、 東芝クライアントソリューション社の取締役に就任しています。
【ライブドアの粉飾決算事件では、粉飾額が約50億円でしたが、代表取締役社長の堀江貴文氏は、 金融商品取引法違反の罪で懲役2年6か月の実刑判決を受けています。  これと比べて東芝の粉飾決算事件の処理は特別と言われています。】
●東芝はいまだに従業員に対して、歪んだ経営を行った経営(陣)について、その原因や責任に関する説明を行っていません。  やっているのは、経営の立て直しを理由にしたリストラです。  2019年だけでも1,237人もの従業員を早期退職の名で解雇しています。  従業員に犠牲を押し付ける経営は止めてください。


新型コロナウイルス感染拡大の対応で

2020年04月13日
−従業員の皆さんから聞きました−
 4月8日には、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため、政府から「緊急事態宣言」が発令されました。  東芝府中事業所に勤務する従業員の感染も報告されています。
 今回はメールや電話にて、従業員の皆さんからご意見をお聞きしました。
 在宅勤務・テレワークをされている方が多かったです。  在宅勤務・テレワークには、皆さん随分と慣れていました。  これまでも自宅で仕事の資料や仕様書を作成されていたとのことです。  管理職の方は、帰宅してから深夜に日報や週報を書くのが通常のことだったなので、と言っていました。
 仕事がら出社のため通勤されている方もいました。  それらの方は、電車の中で感染するのではと、心配されておりました。
 ダイナブック社(前 東芝クライアントソリューション社)の従業員の方からは、 新型コロナウイルスの感染が世界中に広がった影響で、中国で製造しているパソコンの入荷が遅れているとの話がありました。
たいへんな中で頑張っている従業員皆さんに、心からエールを送ります。


春闘後の賃上げ額が低かった後輩

2020年04月06日
−職場の仲間たちが相談し、上司に願い出−
現場(技能職の職場)で働く、熟練の従業員から(昔の話を)聞きました。
 成果主義賃金になった2000年代のことだそうです。  そこの現場には、50代、40代、30代の従業員がいて、皆で協力し合って製品を造ります。皆の連帯は強いです。  春闘が集約し、各自に賃上げ後の賃金明細書が配られました。  平均賃上げは1,000円ぐらいだったそうです。  40代前半の従業員の賃上げ額が700円でした。  それを見た職場の先輩たちが「お前は普通に仕事も出来るし、うで(品質)も悪くない。」 「なぜ(賃上げが)低いのかな。」「人がいいからではないか。」などの声がでました。
 皆の意見で上司(課長)に「この賃上げ額は低いので、どうにかならないか。」と言うことになりました。  結果、次年度の賃上げで考慮されることになりました。
 熟練の従業員の話によると、上司(課長)が部下の賃上げ評価をするとき「E評価、A評価、B評価」にする比率が決まっていて、 どうしてもB評価を付けなければならなかったとのこと。  人の好い後輩がその犠牲になってしまった。
E評価…優秀(賃上げ高)、A評価…良好(普通)、B評価…平凡(賃上げ低)
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管理職のOBからも聞きました。
 「みんな頑張ってくれてるので、賃上げ評価で、B評価は付けられなかった。」 「A評価までしかつけなかった。会社(人事勤労部)に叱られた。」と、笑いながら話してくれました。


部下を評価するのは難しいです

2020年03月30日
−管理職の胸のうちを聞きました−
 会社が導入しようとしている人事処遇制度(賃金制度)は、上司の評価によって賃金が決められる仕組みになっています。  評価する側の管理職の方、Aさんからお話を聞くことができました。
 Aさんは自分の経験を話されました。  Aさんは40代前半まで平社員でした。  しかし「主務」の役職についてから、速いスピードで50才前に役職になりました。
 Aさんの仕事は、工場の自動化機器システムや、社会インフラのシステなどの中で、コンピューターで制御する部分の設計、製造です。  お客様から受注しての仕事なので、毎回が新規の設計、製造になります。
 Aさんは事務所にも自分の机がありますが、評価室(実験室)にも机があって、そこにはオシロスコープなどの計測機器、 半田こてやペンチなどの工具、電線などの資材が置かれていて、新規設計した制御回路・ユニットの試作組立て、評価・データ測定などを行います。  品質のしっかりした製品を造って、出荷しなければなりません。  納品後に不具合が発生すれば大問題になりますから。  Aさんは仕事の進捗や評価状況などは、きちんと上司のBさんに報告し「報・連・相」を取っていました。  その時、技術者のAさんは、事実を正確に伝える態度を取りました。
 Aさんの上司は、Aさんが入社してから40代前半までBさんでした。  Aさんはメジャーでない私立大学の出身です。  Aさんの職場には、年令が近い先輩、同期、後輩には、東京都内にある一流国立大学、有名私立大学出身の同僚がたくさんいました。  Aさんの良い製品を造るという情熱は、忖度(そんたく)しないで仕事の進捗や評価状況を正確に伝えるため、上司のBさんは「煙たがる」ときがあったそうです。  上司がBさんからCさんに変わったとき、変化が起きました。  30代、40代になると仕事ができる・できないの評価も、出身大学でなく実績でみられるようになりますし。  上司のCさんは、職場の課員全員を先入観無しで見て、評価し、すぐにAさんを「主務」にしました。  そして短い期間で管理職にもしました。
 Aさんは自分の経験から、人を評価するのは難しいと言っています。


定年前にいつでも従業員を解雇できる制度はダメです

2020年03月23日
−雇用の流動性を言うが、まだ受け入れ態勢はありません−
 この10年、東芝は40代、50才の従業員を早期退職の名のもとに、強引に解雇してきました。  東芝では60才定年が決まりになっていましたので、会社の一方的で強引な解雇に、「60才まで東芝で働かせてください」と懇願する従業員の抵抗がありました。  2019年だけでも早期退職者は1,237人にのぼります。
 今度の人事処遇制度(賃金制度)は、「社員の主体的なキャリア形成を支援する」として、 「社外留職」「副業」「転職」「起業」などの仕組みを導入するとしています。  この仕組みは、60才定年の決まりを有名無実にし、会社の都合でいつでも従業員を解雇できるようにするのが狙いです。
 今の日本社会には、50才代などの中高年の労働者を積極的に雇用し、納得できる賃金、 労働条件で働かせる態勢(しっかりしたセーフティーネット)は、まだありません。  解雇されたら大変です。  ワーキングプアと呼ばれる年収が200万円程度の仕事につけるのがせいぜいです。
 希望をもって東芝に入社した優秀な従業員が、60才まで生き生きと働ける会社にするよう、経営(陣)側の一層の努力が求められます。  いつでも従業員を解雇できる制度を作るなどは、絶対にダメです。


現実と合わない賃金制度の改定理由

2020年03月14日
−狙いは従業員の賃金抑制−
会社や東芝労働組合は、今度の人事処遇制度(賃金制度)の改定理由を、次のように説明しています。
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【資格制度の廃止と役割等級制度の導入】
現行の資格制度は、一定の役割で年齢や勤続年数が加味されているのに対して、役割等級制度は、 従業員が組織を担うべき役割を明確化し、役割等級の定義に合致すれば、 年齢や勤続年数に関係なく上位役割などへの闊達な役割任命も可能であり、 今後増加するシニア層、未来の会社を担う若年層、即戦力としてのキャリア採用者、 これまで以上に求められる役割・責任の変化に柔軟に対応できる。
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この説明には、飛躍があり、無理があります。
 ●現行の東芝の賃金制度は20年前に導入された「成果主義賃金制度」です。  従業員の賃金は、会社と労働組合の交渉の結果に基づいて、4月に改定されます。  このとき、仕事で成果(利益)を出した従業員は、会社(上司)の査定によって大幅に賃上げされます。  また、一時金(ボーナス)の査定でも高いランクが付けられ、高額が支給されます。
 ●しかし賃金は、生活給(働く本人とその家族が生活するために必要な金額)で決めるのが基本です。  30代、40代になると結婚もし、子供も生まれて、教育費もかかるようになります。  住宅ローンの支払いも出てきます。  そのため「成果主義賃金制度」を導入するとき、賃金(資格)を年齢や勤続年数で一定程度加味したのです。
 ●東芝では20代、30代のの従業員が仕事の主力として働いています。  会社の利益に貢献した事例はたくさんあります。  また、30代前半でリーダー(課長相当)として活躍している従業員もいます。  現行の賃金制度が、若い従業員の活躍を阻害するという理屈には、無理があります。
 ●キャリア採用はこれまでも行われてきました。  キャリア採用者に能力を発揮してもらうには、それを支えるしっかりした組織(技術者集団など)が必要です。  キャリア採用者が一人では何もできません。
東芝は、昨年度も今年度も別表に示すように1,000人を超える優秀な新卒者を採用します。  キャリア採用を高々と述べていますが、わずかな人数のキャリア採用を高々と述べて、 それを資格制度の廃止と役割等級制度の導入理由にするのは、いかがなものかと思います。
※会社は、人事処遇制度(賃金制度)の改定理由をあれこれと述べていますが、 本当の狙いは従業員の賃金抑制にほかなりません。
★東芝 新卒者採用計画・実績★
         事務系  技術系  技能系  合計  
2019年度国内連結170810601,040
単独7027010350
2020年度国内連結220870801,170
単独7027010350


システム製品は皆で力を合わせて造るもの

2020年03月07日
−担当する仕事で、差別し賃下げするのはいかがなものか−
 設計業務の従業員から聞きました。
 ・システム製品の設計職場で働いています。 お客様の仕様に合わせて製品を造りますので、毎回新規になります。
 ・お客様と打ち合わせをして、全体のシステム設計をします。
 ・新しい部品やユニットを選定し、購入します。 ソフトウェア(プログラム)も新しいものを外注して作ります。
 ・したがって、新しい部品、ユニットの購入仕様書、ソフトウェアの外注仕様書を作成する設計者、入荷した部品、 ユニット、ソフトウェアを評価する設計者もいます。
 ・購入仕様書や外注仕様書を作成したり、入荷部品の評価をしたりする人がいるから、システム設計は進みます。  でも、そういう仕事は、低いランクに見られています。
 ・私の身近にも、入社以来、仕様書作成や部品評価ばかり担当させられている人がいます。  優しい人なので、皆に便利屋として使われています。
●このお話を聞きながら思ったのは、システム製品の設計業務には、お客様と仕様打ち合わせしたり、 全体のシステム設計・構造設計をするオモテの仕事、仕様書を作成したり部品・ユニットを評価したりする地味なウラの仕事がありました。
 役割等級制度を導入して、低いランクの仕事をする(させられる)人の、賃金は上がらない、又は下げるでは、誰もやりたがりません。  皆がそれぞれの持ち場で力を発揮でき、評価されることがだいじです。  担当する仕事によって、賃下げされては、やりがいをなくしてしまいます。


人事処遇制度(賃金制度)の改定は、目先の利益を上げるのが目的

2020年02月24日
−役割等級制度を導入して賃下げへの道を開く−
 東芝の職場を明るくする会は、人事処遇制度(賃金制度)の改定内容と、 実施されると賃金や雇用が悪化することを知らせる ビラ(添付資料参照)を、 東芝府中事業所の門前などで配布しました。 (添付写真参照)


東芝OBとして思うことを訴えます。

2020年02月23日
−賃下げを認める労働組合は問題!−
東芝OBとして思うことを訴えます。
 東芝やその関連会社で働くみなさん、今、世の中は経団連などが主導する 処遇制度を労働組合が容認する方向に動いています。  「東芝を明るくする会」のホームページで確認できるように、この処遇制度は 労働者を経営者のご都合主義により流動化させ、より安い賃金で働くように 我慢させることが狙いとなっています。
 労働組合は、一人では会社との関係で圧倒的に弱い立場の一人一人を結集し 団結して賃金等の労働条件をより良くしていくための交渉団体です。  今、過去にはなかった賃金の大幅な切り下げをも労働組合が認めようとして います。 この動きを止めようとしない労働組合は問題です。
 東芝やその関連会社で働くみなさん、組合員として東芝労働組合や関連の 労働組合では組合員自身の意見が反映されず諦めがあるのではないでしょうか。  長年、東芝労組の組合員としての経験から内部での改革が難しいことは分かります。  内部でダメなら外部があります。 今提案されている処遇制度に不安などある方や、 何か労働条件や労働問題でお悩みの方は、 「東芝を明るくする会」や「電機情報ユニオン」 にいちど相談してみてください。
 「電機情報ユニオン」は労働者の要求を実現するために奮闘している労働組合で、 個人加入もできます。


これ以上給料が下がるのは困ります

2020年02月19日
−人事処遇制度(賃金制度)の改定に職場から不安の声−
 東芝が2020年4月1日から実施しようとしている、人事処遇制度(賃金制度)の改定について、府中事業所、小向事業所、 横浜事業所で、従業員の皆さんから聞きました。
●仕事の成果で給料が上がり下がりするのは良いのですが、現状は、今の給料が低いのでこれ以上、下がるのは困ります。  最低でも生活できる給料は必要です。
●年間給料が300万円代です。何とかなりませんか。(30代前半、東芝デベロップメントエンジニアリング社の従業員)
●子どもが〇人います。  下の子はまだ小学生です。  昨年会社から早期退職を言われたとき、妻に話したら、(今でも生活がたいへんなのに)生活できなくなると泣かれました。(50才)
●子どもが大学生です。私立なので授業料が高いです。  授業料を払ったら、残りの給料でやり繰りしています。  毎月のお小遣いは昼飯代込みで2万円です。


う従業員の副業を認め、解雇しやすくする

2020年02月12日
−人事処遇制度(賃金制度)の改定は、労働条件の改悪−
 政府は2月7日(金) 第35回未来投資会議を開催しました。
メンバーは、
 ・安倍晋三 内閣総理大臣
 ・西村康稔 経済再生担当大臣
 ・中西宏明 経団連会長
 ・竹中平蔵 東洋大学教授、元経済財政政策担当大臣
などです。
 未来投資会議は、経営側(経団連や資本家)の意見を、政府の政策に反映する(実行させる)ために開催されています。  今回の会議では、賃上げや最低賃金のあり方、兼業・副業の促進に向けたルールのあり方などについて議論が行われました。  その中で、兼業・副業している(させている)労働者は、兼業・副業を第2の人生にするので有効(解雇しやすくなる)と述べています。
 経団連が1月21日に発表した「経営労働政策特別委員会報告(春闘指針)」は、賃金の一律アップを否定し、 個人の成果によって個々の賃上げを決めると主張しています。  また雇用のあり方を見直し、労働市場の流動化(解雇の自由化)の促進を求めています。  「経営労働政策特別委員会報告」と、未来投資会議の議論は、重なり合っています。  まさに経団連と政府が一体となって、労働条件の切り下げを図ろうとしています。
●驚いたことに東芝が2020年4月1日から実施しようとしている、人事処遇制度(賃金制度)の改定は、副業を認めています(社外留職の導入)。  そして適切な年齢、時期に、副業に転職や、起業するようにうながしています。
 東芝の、今回の人事処遇制度(賃金制度)の改定は、経団連の経営労働政策特別委員会報告、政府の未来投資会議の議論を先取りした施策です。  従業員の一層の使い捨てを行うものです。  絶対に許せません。
竹中平蔵 氏は、米国の新自由主義的経済理論を日本に持ち込んだ、経済学者、政治家です。
 @非正規雇用については、正社員と非正社員の区別自体が妥当でないと述べ、非正規雇用の拡大を容認しました。
 Aまた、今の正規雇用に関して、経営側に厳しすぎる解雇制約があることが問題だと主張し、解雇規制を緩和することを求めています。
 Bさらに、賃金も下がらなければならないとか、正社員をなくせばいいなどとも主張しています。
米国では、新自由主義的経済理論によって、規制緩和と金持ち優遇税制が行われました。  その結果、一部の富裕層が巨万の富を築き、一方で多くの市民の間に貧困が広がり、貧富の格差が極端に開きました。  そのため社会的にきわめて不安定な状況がつくりだされるという問題が起きています。
 また「企業は主に株主のために存在する」という新自由主義的経済理論によって、企業の利益が株主ばかりに還元され、 賃上げや人材育成に回っていないという批判も高まっていました。
 2019年8月19日、米大手企業の経営トップで構成する経済団体「ビジネス・ラウンドテーブル」は、 これまでの「株主至上主義」を見直し、 従業員や顧客、取引先、地域社会を含むすべての利害関係者の、 利益を重視する新たな行動原則を公表しました。  行き過ぎた「新自由主義的経済理論の米国型資本主義」の修正を図ることにしたのです。
※東芝も、1997年から「企業は主に株主のために存在する(株主に利益を還元する企業に)」 という原則(新自由主義的経済理論)で経営を行いました。  株主へ配当金を増やすため、目先の利益を上げる事業ばかりに目を向け、儲からない事業の 切り捨て、人件費、  開発費の削減などをどんどん推し進めました。  儲けを優先する経営は、リスクの高い原子力発電事業に傾注し、結果は破綻しました。


賃下げ制度の導入、雇用・解雇の自由化

2020年02月04日
−経団連の春闘指針そのままの人事処遇制度(賃金制度)−
 東芝が2020年4月1日から実施しようとしている、人事処遇制度(賃金制度)の改定内容は、1月21日に発表された経団連の 「経営労働政策特別委員会報告」の内容そのもので、驚いています。
 東芝の現行の賃金制度は、2000年に導入された成果主義賃金制度です。  導入時「成果を上げれば賃金が上がる」と大々的に説明が行われました。  この時の新入社員は42才、39才の社員は59才になりましたが、現実は賃金総額が抑制されたことを実感しています。  また一時金は会社業績に連動し、この10年間低額状態です。
 さらに2008年のリーマンショック以降、事業部門(社内カンパニーなど)の売却、早期退職という名の解雇が続いていて、60才までの雇用は守られていません。
 東芝は2020年4月1日から、賃金を役割給賃金制度にするとしています。  役割ランクによって賃金額が決まります。  労働者をどの役割ランクにするかを決めるのは、成果評価行動評価で行うとしています。
  @成果評価は会社の収益で決めます。
  A行動評価は会社への従属度で決めます。
  B評価により役割ランクを降格して、賃下げができる仕組みも導入します。
 これでは、賃金は労働者とその家族が健康に生活するための生活費で決めるという、生活給の原則を破壊する制度です。  絶対に許せません。
 またキャリア(仕事に関する技術・知識・経験など)は、自己責任で身に着けろ、社内で人材育成や(適正)配置替えは行わないと述べています。  キャリア不足なら転職(退職)するように求めています。
 また心身の健康維持を義務付けています。  長時間過密労働が原因でうつ病などになった場合も、個人の責任としています。
 労働者を使い捨てにする人事処遇制度(賃金制度)の導入は、絶対に反対です。  皆で力を合わせて闘い、止めさせましょう。


労働者の使い捨て、賃金の切り下げ

2020年02月03日
−経団連の春闘指針に批判相次ぐ−
 経団連は1月21日、今年の春闘指針(経営労働政策特別委員会報告)を公表しました。  報告の内容は、「新卒一括採用」や「終身雇用」「年功序列賃金」を見直すとしています。  そして労働者に、自らの時間と費用を使いキャリアアップするよう求めています(企業内教育の廃止)。  さらに労働者に、会社と自らの成長の方向性の一致=「ともに成長する」心と、組織や仕事に主体的に貢献すること(エンゲージメント)を求めています。  しかし賃金は「成果や業績」で決定するとしています。
 これは労働者を、都合よく雇って、用が済んだら解雇して使い捨てる、賃金も抑制するということです。  そして労働者の不満を抑え込む手段として、会社への心の従属を強調しているのです。
 このような経営者に都合の良い指針に対して、連合(日本労働組合総連合会)や全労連(全国労働組合総連合)などの労働組合から「雇用を一層不安定化させる」 「賃金は生計費を基本に決定すべきものなのに、賃金額を企業の収益の配分で決めるのは看過できない」などの反論が相次いでいます。


うつ病になった従業員の賃金は、最大幅で引き下げる

2020年01月22日
−従業員を使い捨てる賃金制度(人事処遇制度)は許せません−
 会社が2020年4月1日から実施する、賃金制度(人事処遇制度)の改定内容が明らかになってきました。
 その中で見過ごせないのは、「心身に病気のある人は、能力や実績に係わらず、(毎年)最大幅で賃下げを行う。」という改悪項目です。  心身の病気とはうつ病を指していると思います。  うつ病は長時間過密労働が原因で発症します。  いま社会問題になっています。  会社側の働かせ方が問題なのに、発症した従業員は使い捨てにする、このような人事処遇制度は、余りに身勝手で許せません。
 長時間過密労働が原因で、うつ病になり苦労されている従業員の姿を、ご紹介します。  会社のやり方は、いかに非人間的か明らかです。
●府中事業所で働くAさんやBさん、Cさんは、コンピューター関係の開発、設計の仕事をしています。  入社してからずっと長時間労働です。  多い時は毎月100時間前後の残業が続きました。  仕事の成果は高く、社内表彰も受けました。
 しかし、長時間労働が原因の過労からうつ病を発症し、治療で休職しました。  復職して、また頑張っていますが、長時間労働とリーダーとしての責任の重さは変わっていません。  再発しないよう、不安をかかえながら働いています。
●小向事業所で働くDさんは、電波機器の開発、設計の第一人者として、働いてきました。  Dさんの設計した製品は東芝に大きな利益をもたらしました。
 Dさんは何年にもわたる長時間労働が原因で、うつ病になりました。  治療のため休職しました。  Dさんは「自分は、会社のために、全力で働いてきたので、会社は私をたいせつにしてくれる」と思っていました。  しかし、復職して職場に戻りましたが、評価は最低に落とされていて、自分に関係のない設計ミスまで負わされていました。  会社のひどい扱いにショックを受けたDさんは、病気になりました。


パソコン事業は忙しいです

2020年01月18日
−ダイナブック社の最近の状況を聞きました−
 正月休みにダイナブック社(前 東芝クライアントソリューション社)の従業員 (東芝時代の友人たち)からお話を聞きました。
 Windows7 版のサポートが2020年1月14日に終了しました。  そのため昨年からWindows10 版にリプレースする仕事で、休む暇がないほど忙しいとのことです。  また、事業拡大を目指して、お客様や取引先(海外も含む)との商談も活発に行っています。  さらに追い風になりそうなのは、小学校でプログラミングの授業が始まるのにともない、 その授業で使用するパソコンの重要が見込まれ、先が明るいとのことです。  もちろん将来性を考えると、パソコン以外の事業も必要で、開拓で頭がいたいと言ってました。
 東芝(経営陣)は、一方的にパソコン事業を切り離してしまいましたが、一緒に仕事をしてきた友人たちとの絆は、切れていません。  ダイナブック社の発展を願った正月でした。


謹賀新年

2020年01月08日
−明るくする会は、今年も雇用と労働条件を守る活動に全力です−
 皆さん明けましておめでとうございます。
東芝の職場を明るくする会は、今年も職場の皆さんとご一緒に、雇用と労働条件を守る活動に、 全力で取り組みます。

東芝は「構造改革による収益体質の改善」のスローガンを掲げ
  @人員適正化
    ⇒5年間で7千人削減
    ⇒早期退職者募集
  A生産拠点再編
    ⇒15%削減
  B子会社再編
    ⇒25%削減
のリストラをを推し進めています。
 昨年も早期退職者募集による人員削減は、会社が一方的に削減する従業員を決めて、 呼び出し、威圧的に(パワハラで)退職を強要する方法で行われました。
  ●2019年3月31日の早期退職者数
   ・東芝本社部門    339人
   ・東芝エネルギーシステムズ社(ESS)    427人
   ・東芝デジタルソリューションズ社(TDSL)    57人
  ●2019年9月31日の早期退職者数
   ・東芝デバイス&ストレージ社(TDSC)    414人

 東芝の職場を明るくする会は、「人減らしリストラをやめ、優秀な人材を 再生可能エネルギー事業や社会インフラ事業に投資し、東芝の再生を図る経 営に転換せよ」と訴えて、従業員の雇用と労働条件を守るために、全力で闘 ってきました。
 東芝の職場を明るくする会に、従業員の皆さんから「会社から早期退職 を強要されて困っている。」という相談が、たくさん寄せられてきました。  明るくする会は、一つひとつの相談に丁寧に対応し、相談者の思いを尊重 して、相談者が納得できる方法で、一緒に解決を図りました。  相談内容によっては弁護士も一緒になって対応しました。  また、相談者、相談内容が外部には漏れないように保護し、相談者が安心 できるようにしています。  その結果、雇用継続などを守ることができました。
 会社が提案して2020年4月1日から実施する賃金制度(人事処遇制度)の改定は、 年功的と呼ばれている賃金の基礎部分をさらに引き下げて、 賃金総額を 抑制するのがねらいです。  改定が実施されると、賃金査定の幅が大きくなり、従業員間の賃金格差、 差別が拡大します。 さらに「役割等級制」の導入で、ランクを降級して、 賃金の引き下げが行えるようになります。
 賃金は、本人と家族が生活するために必要な金額で決める、生活給が基本です。  従業員が健康で元気に働くことは、会社にとって何よりも大切で、会社力の源です。  そのために従業員は、自分と家族の健康を維持する、衣食住に掛かる賃金を必要とします。  明るくする会は、賃金制度(人事処遇制度)改定の問題点を明らかにし、 生活給が基本の賃金制度実現の活動に取り組みます。  明るくする会へのご相談、ご連絡はメールでお願いします。
   akaruku-tsb@kki.ne.jp
 東芝の職場を明るくする会を、今年もよろしくお願いします。
                       代表 石川 要二郎