アメリ力発の金融危機と景気悪化のなかで、真っ先にしわ寄せをうけているのが弱い立場の人たちです。 世界一の自動車メーカー、トヨタ自動車はいま、大量の期間従業員を切り捨てています。
「仲間が次々と独身寮から出される」。 20代の男性期間従業員、篠田哲男さん(仮名) は日記に無念と怒りを込めます。
「契約期間満了」 を理由に、真っ先に切られているのが非正規雇用の期間従業員です。
ことし9月、トヨタ自動車の期間従業員は約6,800人。 3月と比べ、約2,000人も減りました。 もっとも多かった2004年度は1万800人。 生産現場の3割を占めていました。
高級車レクサスを生産しているトヨタ自動車の子会社、トヨタ九州(福岡県) では6月から8月にかけて、800人の派遣労働者を雇い止めにしました。
トヨタ自動車は、国内販売が毎年減少。 販売量の約3割を占めるアメリカへの販売・輸出が大幅に減少しています。
それでもことし3月期決算で、過去最高の1兆7千億円の純利益をあげ、来年3月期決算でも減益を予想しているものの、なお1兆3千億円近い純利益をあげる見込みです。
ためこんだ利益 (内部留保) は13兆円を超えます。 (右のグラフ)
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