[職場だより]  2014年12月20日   成果主義賃金2
成果主義で負担が増大

 Aさんは、パソコンの電気回路(論理回路)の設計を しています。仕事ができるので、30才のときには、新回路 の開発プロジェクトをまかされました。

 開発プロジェクトとなると、以前はたくさんの労働者が 集まって、皆で力を合わせて製品作りあげていくという イメージでした。成果主義賃金制度の導入と同時に、一人 一人の能力を最大限に発揮してもらうという言い方で、一人 まかせのプロジェクトが多く生まれました。

 Aさんの新回路の開発プロジェクトは、Aさんが論理回路 を設計しながら、それを半導体(IC)チップにするために、 東芝の半導体事業部の担当部門との共同開発、ソフトウェア 部門との打ち合わせなど、一人で何でもこなさなければなり ませんでした。仕事量は物理的限界を超えていました。 長時間労働が続き、睡眠不足と過労でついに2年目に病気に なりました。医師の診断はうつ病でした。

 Aさんは治療のため休職しました。家族のひっしの看護で 病気が回復し、職場に復帰しました。仕事に身体を慣らして 行くため、最初は負担の少ない仕事からお願いしました。

 上司はAさんに冷ややかでした。成果主義賃金制度なので、 すぐに成果が出せない部下は困るという態度でした。 上司も成果主義賃金制度でノルマがきつく、そういう態度に ならざるを得なかったのかな。

 やむおえずAさんは別の職場に移りました。

                  東芝の職場を明るくする会
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