[職場だより]  2013年10月07日   リストラレポート5
仕事の誇りを守り退社を選択 Bさんの場合

Bさんは品質管理の仕事一筋に働いてきました。

 コンピューター、パソコン、ワープロ、携帯電話 など、時代とともに担当する製品は変わりましたが、どれ も最高の品質でお客様に使っていただくために、全力で 品質向上に取り組んできました。

 品質管理の七つ道具といわれる技法、(1)特性要因図、 (2)チェックシート、(3)ヒストグラム、(4)散布図、 (5)パレート図、(6)グラフ ・管理図、(7)層別を縦横に 使いこなし、トラブル原因のデータを収集するため、 徹夜でテストランを行い、原因の解明と対策を見つけ 出してきました。
 温度試験をするときは、+50℃の試験室にTシャツ1枚 で入り、流れ落ちる汗を拭きながら頑張りました。 真冬のグランドでの評価試験をしたときは、手がかじかん で字を書くのもやっとでした。

 リストラで職場がなくなり、会社がBさんに示した仕事 は、家電製品販売店での店員や、倉庫での荷物管理の仕事 でした。しかも勤務場所まで長距離通勤でした。

 Bさんは会社に、品質関係の仕事で働きたい、提案されて いる仕事では納得できないと希望を強く述べました。 しかし会社は、Bさんの希望する仕事はないと回答する だけでした。

 Bさんは、会社の仕打ちに怒りがこみ上げました。そして 熟慮して退職の道を選びました。
品質の仕事を、自分の一生の仕事ときめていたBさんの選択 でした。

(携帯電話、ハードディスク、パソコン、テレビ事業のリストラ取材から)
東芝の職場を明るくする会 2013年
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