去る6月25日開かれた東芝の定時株主総会で、株主からの 「課長職以上の女性の数」 についての質問に対して、西田社長は 「2年で2倍以上になった。
6月現在で全管理職の2%が女性だが、これを3%にするよう取組んでいる」 と回答している。 (「東洋経済オンライン投資情報6502」 にも掲載)
西田社長は半ば誇らしげに胸を張って答えているようである。
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たしかに2年で2倍以上、この先1.5倍と言うのは見方によれば、大幅増かもしれない。 しかしこれでは 「男女共同参画」 とは程遠い。
あまりにも非常識で低い水準を、短期間に当面全体の3分の1以上にするくらい掲げないと、世界に認められる一流企業とはいえない。
こんな低い水準を胸張って誇るトップの姿に、日本の大企業の後進性を感じざるを得ない。
参考までに東芝のホームページから関係する数字を以下に示す。
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男女別正規従業員数と役職者数(東芝)
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男性 |
女性 |
計 |
正規従業員 |
27,402人 |
3,460人(11.2%) |
30,862人 |
役職者 |
4,899人 |
102人( 2.0%) |
5,001人 |
一般者 |
22,503人 |
3,358人 |
25,861人 |
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(注) 2007年3月末時点、出向者除く
上記の件に関して、日本婦人団体連合会副会長の伍淑子さんより、次のコメントをいただきました。
『正規従業員に占める女性の割合が11.2%はあまりにも低いと思います。 男女共同参画基本法は女性の採用・登用の共同参画を求めたもので、女性比率を高める事も企業の責務と考えなければなりません。
女性は 「非正規の労働力」 と考える企業の考え方がすけて見える数値です。
その上で女性役職者比率が2%になったという社長の発言は、決して自慢する数値とはいえません。 政府統計(2003年度)でも 女性管理職は 5.8%です。
更に仕事と家庭の両立のための制度の拡充をどのようにすすめているのかも問われています。 女性の積極的活用は、企業のCSRだけではなくダイバーシティー効果をもたらし、企業価値を高めるという事が、世界の常識となっていることを認識すべきだと思います。』
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