トピックス          2008.7〜8

 東芝・四日市工場
  
高圧ガス無届け使用!

      
県が厳重注意−
   
  
またも不祥事!!
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                                         【続報】 さらに2棟でも


 東芝が三重県四日市市の四日市工場で、毒性が強く可燃性の高い 「特定高圧ガス」 4種類を県に無届けで貯蔵し、使用していたことが明らかになりました。 三重県は7月23日、戸澤周純工場長を県庁に呼び、厳重注意しました。

 ガスは半導体の製造に使われる 「アルシン」 「モノシラン」 「ホスフィン」 「ジポラン」 の4種類。

 いずれも高圧ガス保安法で特定高圧ガスに指定され、使用のための施設の新設や設備変更の際には、都道府県知事への届け出が義務付けられています。

 四日市工場では2005年2月に製造棟を増設しましたが、高圧ガス保安法に基づく届け出をせず、07年6月の増設でも届け出をしていませんでした。

 また、特定高圧ガス以外の高圧ガスも、300立方メートル以上を貯蔵する場合は県への届け出が必要ですが、これも無届けでした。

 今月16日に同社から県に報告があり、県が17日に立ち入り調査して不正を確認しました。

 県消防・保安室は 「届け出の必要性を分かっていながら、安全より施設の運転を優先させ、極めて悪質」 だとしています。
有毒ガスを無届けで貯蔵、使用していた東芝四日市工場=23日午後、三重県四日市市で (中日新聞7月24日付より引用)



東芝・四日市工場と地図(中日新聞7月24日付より引用)


  日本共産党・萩原量吉三重県議の話

 住宅団地に隣接する工場で、有毒、危険なガスが無届けで使われていたことに怒りを覚えます。石原産業で有毒ガス「ホスゲン」の無届け製造が発覚したことで、東芝が慌てて県に報告したと思われますが、これまで不正を見抜けなかった県の体制にも問題があります。
 ガスがどう使われ、どう処理されているのかなどについても監視を強める必要があります。


 出典: 日本共産党発行の 「しんぶん赤旗」 2008年7月25日付


 ■ 戸沢周純・東芝四日市工場長の話

 このような事態を起こしてしまったことを深く反省し、関係当局や地域住民に多大な迷惑と心配をかけたことを深くおわびする。 二度とこのようなことが起こらないよう再発防止に努める。


 工場総務部は 「担当者は届け出が必要だと分かっていたが、他の業務に追われて後回しにしてしまっていたようだ」 と釈明している。



 【特定高圧ガス】

 高圧ガス保安法で 「消費に際し、災害の発生を防止するため特別の注意を要する」 と定められた全13種類の高圧ガス。 特に毒性や可燃性が高いモノシラン、ホスフィン、アルシン、ジボラン、セレン化水素、モノゲルマン、ジシランの7種類は、貯蔵や使用する量にかかわらず事前の届け出が必要。 ヒ素化合物のアルシン、リン化水素化合物のホスフィンは大量に吸い込むと呼吸器系や内臓などに障害が生じ、死亡する場合もあるとされる。

 【東芝四日市工場】

 半導体の製造拠点として1992年1月に設立。 敷地面積42万2500平方メートル。 昨年6月から稼働を始めた第4製造棟は、携帯音楽プレーヤーやデジタルカメラなどに使う 「NAND型フラッシュメモリー」 の世界最大規模の生産能力がある。


                                                (中日新聞 2008年7月24日付より引用)


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 【続報】

 高圧ガス無届け使用 さらに2棟でも!

 東芝が四日市工場 (三重県四日市市) で、毒性が強く可燃性の高いアルシンなどの特定高圧ガスを三重県に無届けで貯蔵・使用していた問題で、7月判明した以外の同工場施設でも、無届けで貯蔵・使用していたことが、8月8日までに明らかになりました。

 県防災危機管理部の東地隆司部長は8日、県庁を訪れた同社の谷川和生専務らに対し、「生産優先で安全対策がおろそかな企業体質に重大な問題がある」 と指摘。 県が7月出した厳重注意を真摯 (しんし) に受け止め、保安管理体制を強化するよう求めました。

 四日市工場では7月、2005年以降に増設した第三、第四製造棟で高圧ガス保安法に基づく届け出をしていなかったことが、同社の県への報告で明らかになりました。 同社は今月になって、第一、第二製造棟でも同様の無届け施設があったことを県に報告。 県の立ち入り検査で無届けの高圧ガスポンベ32本が確認されました。

 出典: 日本共産党発行の 「しんぶん赤旗」 2008年8月10日付

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