東芝が三重県四日市市の四日市工場で、毒性が強く可燃性の高い 「特定高圧ガス」 4種類を県に無届けで貯蔵し、使用していたことが明らかになりました。
三重県は7月23日、戸澤周純工場長を県庁に呼び、厳重注意しました。
ガスは半導体の製造に使われる 「アルシン」 「モノシラン」 「ホスフィン」 「ジポラン」 の4種類。
いずれも高圧ガス保安法で特定高圧ガスに指定され、使用のための施設の新設や設備変更の際には、都道府県知事への届け出が義務付けられています。
四日市工場では2005年2月に製造棟を増設しましたが、高圧ガス保安法に基づく届け出をせず、07年6月の増設でも届け出をしていませんでした。
また、特定高圧ガス以外の高圧ガスも、300立方メートル以上を貯蔵する場合は県への届け出が必要ですが、これも無届けでした。
今月16日に同社から県に報告があり、県が17日に立ち入り調査して不正を確認しました。
県消防・保安室は 「届け出の必要性を分かっていながら、安全より施設の運転を優先させ、極めて悪質」 だとしています。
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東芝・四日市工場と地図(中日新聞7月24日付より引用) |