トピックス 2006.10
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“偽装請負”
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を告発! |
労働者17人 正社員化求める!! |
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御手洗・キヤノン会長(日本経団連会長)
“法律が悪い”
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御手洗会長 |
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“偽装請負”キヤノンを告発!
大手光学機器メーカー、キヤノンの工場で働く業務請負会社の労働者が、実態は派遣労働者なのに違法な 「偽装請負」 で働かされていたといって10月18日、正社員として雇用するようキヤノン本社
(東京都大田区) に申し入れました。
申し入れたのは、栃木県宇都宮市にある 「宇都宮光学機器事業所」 でレンズ製造などに携わる労働者17人。 加盟する東京ユニオンによると、17人は県内在住の20代後半から30代前半の男性。 なかには10年も働いている労働者もいます。
請負会社に雇用されていたのに仕事の指示はすべてキヤノンが出しており、実態は派遣労働者でした。 一時的に昨年から今年5月までは派遣契約に切り替えられましたがその後、再び請負契約に戻され、現在も偽装請負状態が続いています。
労働者派遣法では派遣期間が1年を超えると、受け入れ側に直接雇用の義務が生じます。 偽装請負は、法的規制を免れるための脱法行為だとして、各地で摘発されています。
労働者たちは 「正社員に負けない誇りをもって働いている。 請負や派遣など将来設計も立たない不安定な雇用では重要な仕事を続けることができない。 正社員になって、これからも頑張りたい」 と訴えています。 17日には、栃木労働局にキヤノン側に是正指導するよう申し立てました。
同社の御手洗冨士夫会長は日本経団連会長を務めています。 グループでは偽装請負が相次いで発覚。 子会社の大分キヤノンなどが労働局から昨年指導を受けています。
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偽装請負
請負はメーカーが請負会社に丸ごと業務を任せる契約で、メーカーは労働者の使用者責任を負わず、直接雇用の義務も生じません。 しかし、メーカーが請負会社の労働者を指導・監督すれば違法な
「偽装請負」 となります。 |
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出典: 「しんぶん赤旗」 2006年10月19日付、 同党のホームページ 参照: 東京ユニオン
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御手洗会長“法律が悪い”
キヤノンの偽装請負を告発されて…
「制度見直せ」と居直り!
自社の偽装請負が国会でも問題になった御手洗冨士夫・キヤノン会長(日本経団連会長) が、経済財政諮問会議 (議長・安倍晋三首相) で、請負では製造業者が労働者に指揮・命令できないという現行法の規定について、「請負法制に無理がありすぎる」、「これをぜひもう一度見直してほしい」
と発言していたことが10月18日に公表された議事録でわかりました。
財界トップが会長の企業が法令違反を犯したうえ、“法律の方が悪い” と居直っていることに、労働者から怒りの声があがっています。
請負は、製造会社が1年以上継続して使っても、派遣のように直接雇用を申し入れる義務がなく、労働安全衛生の責任も負わずにすみます。 ただし、製造業者は請負労働者に指揮・命令できません。
大手メーカーは、指揮・命令が必要な製造現場で違法を承知で請負を使い、偽装請負として社会問題化しています。
10月18日にはキヤノンの工場で働いていた請負会社の労働者が偽装請負を告発し、正社員化を求めました。
労働者派遣法についても御手洗会長は、「3年たったら正社員にしろと硬直的にすると、たちまち日本のコストは硬直的になってしまう」 と現行法の 「見直し」 を要求しました。 派遣法では、派遣労働者を3年間 (製造業では1年) 続けて使ったら使用者側が労働者に直接雇用を申し入れる義務を負います。
御手洗氏の発言は、10月13日に開かれた諮問会議でのこと。 安倍政権で顔ぶれを変えてスタートした1回目の会合でした。
同日、参院予算委員会では日本共産党の市田忠義書記局長が、偽装請負など大企業による無法の一掃を求めて質問。 安倍首相は、法令違反には 「適切、厳格に対応する」
と答弁し、「ワーキングプア (働いても貧困から抜け出せない非正規労働者) といわれる人たちを前提にコストあるいは生産の現状が確立されているのであれば大変な問題」
と述べました。
市田氏が示した資料では、偽装請負で行政処分を受けた会社が属する人材派遣グループ 「クリスタル」 から100人以上の労働者供給を受けているのは全国101事業所、最も多いのがキヤノングループの3,033人でした。
無法は通用しない! |
松下プラズマディスプレイでの偽装請負を告発し、無期限の直接雇用を求めている吉岡さんの話 |
御手洗氏が会長のキヤノンで違法の偽装請負をしておいて、法律が守れないからといって、法律を変えてしまえとは、「何をいっているんだ」 のひとことです。 あきれてしまいます。
キヤノンなどは、技術力や品質の高さを売りにしています。 御手洗氏は、技術力を高め、社員を育てるのに終身雇用は向いているといっています。 ところが、実際にやっているのは、派遣労働者や請負労働者の使い捨てです。
言っていることと全く逆です。
請負などを使う口実に、グローバル化によるコスト競争を持ち出しますが、海外では法やルールを守らなければならないでしょう。 日本では、無法が通用すると考えるのは、大きな間違いです。
違法状態をただちにあらためて、他の会社もやめるようにするのが、日本経団連会長の役割だと思います。
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出典: 「しんぶん赤旗」 2006年10月20日付、 同党のホームページ
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