遠藤課長に対する申立人側の反対尋問では…
申立人(竹上さん)側の弁護士に、『 以前の会社側主尋問で、汎用旋盤をしていた竹上さんの作業ミスのグラフを作ってきて、“製品事故を多発させている”
と証言したが、不適合の重要度Bに分類した件について 「不適合処理検討会議」 を開催しましたか?』 と質問され、『開催していません。』 と証言しました。
また、『 標準図面の中にも不親切な図面があるでしょ?』、『 具体的にこの図面でどの寸法を削るのですか?』 と質問され、答弁に詰まる場面もありました。
さらに、『 ケース・スタディでの別の作業者に関する「反省事項」まで竹上さんの作業ミスとしてグラフを作ったのではないですか? このグラフについて間違いないかを竹上さんに確認したのですか?』
と質問され、あわてて 『 そんなはずありません。ケース・スタディの記録を出します。竹上さんには確認していません。』 と証言する場面もありました。
こうして、他人の作業ミスまで竹上さんのミスにカウントして、竹上さんが突出してミスが多いかのようなグラフを作ったこと、しかもそのグラフに示されるミスが竹上さん本人によるミスであるかどうかも本人に確かめないで証拠として出したという、まさに意図的な
“あらさがし” であったことが浮き彫りになりました。
また、竹上さんの上司でなかった期間のことについては、『 製造長や作業長に聞いた。』 とか、NNR(不適合管理及び是正処理・予防処置) の発行について、
『 確認してません。』、『 私は直接聞いてません。』、『 はっきりしないので聞いてみます。』 など、自分で実際に確認していない事柄であることを告白するような証言が続きました。
さらに、昨年11月1日の審問の2週間ほど前に、竹上さんが突然 『 今日はNC旋盤をやってくれ。』と指示され、翌日には 『 元の汎用旋盤に戻ってくれ。』
と言われたことについては、『 戦力になればと思ってやらせた。』 と証言し、申立人側弁護士に 『 20年ぶりにNC旋盤を扱って製品を仕上げたのに、なぜ1日だけで元に戻したのか?』
と質問され、『 これでは時間がかかってだめだと思った。』 と証言しました。
労働者を、20年も前に経験したNC旋盤の仕事に “配置替え” をするのに、たった1日の作業で 『 だめだ。』 と元に戻すのが普通でしょうか。20年ぶりに扱うNC旋盤の仕事なら、記憶を思い起こし、指導する人に聞いたりしながら正しく操作するのに、ある程度余分に時間がかかることは当たり前のことでしょう。それを
『 これでは時間がかかってだめだ。』 と元の仕事に戻したと言うのは見え透いた “あらさがし” 以外の何ものでもなく、このようにしてまで申立人・竹上さんのプライドを傷つけてはばからない会社のやり方に、あらためて怒りを感じました。
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稲山部長に対する申立人側の反対尋問では…
申立人(中村さん)の弁護士が、『 証人が中村さんの上司だったのは10ヶ月間ですね。その間に中村さんの仕事ぶりを直接見たのはどのくらいですか?』
と質問したのに対して、『 数回です。』 と証言しました。
そして、『△△作業長に中村さんのことを聞いた。出張先でマージャンでのトラブルがあったことも△△作業長に聞いた。しかし、中村さんが具体的にどうだったかは聞いていません。△△さんが中村さんの上司・作業長だったかは調べていません。本人(△△氏)が
“そうだった” と言ってたのでそうだと思う。』 と、20年以上も前のことをこのように証言しました。
中村さんは、昨年11月1日の主尋問で、『 マージャンで問題にされるようなトラブルなど起していないし、もしマージャンでのトラブルならなぜ私だけが出張先から戻されるのか腑に落ちなかった…。』
と証言しました。
申立人側弁護士が、『 マージャンでのトラブルで中村さんが出張先から戻されたとなれば、中村さんにとってはきわめて不名誉なことですが、中村さんに事実関係を直接確認したか? マージャンの相手は誰か? その相手に事実関係とどういう処分を受けたか直接確認したのか?』 と質問。
証人は、『 中村さんから状況を直接聞いてない。相手は知らない。どういう処分を受けたか聞く必要はないと思った。△△さん以外から事実関係は聞いていない。』
と、△△氏から聞いたとする以外に何の裏付けもない証言であることがはっきりしました。
さらに、中村さんが溶接士の試験に合格して溶接士番号を持っていることについては、『 記憶にない。調べてない。』 と証言。
中村さんが溶材管理以外にも各種ガスの発注・受入れの仕事をしていたことについては、『 わからない。』 と証言。
中村さんが溶接技量確認試験を受けた際、試験前に練習する時間が与えられなかったことについては、『 知らない。』、試験の結果については、『覚えていない。』
と証言。
『 中村さんの仕事ぶりを直接見た期間がわずかなのに最下位ランクのBに査定した理由は?』との質問については、『 他の人の方が成績がよかったから。』 と証言。
直接知らないことを “根拠” にして、申立人の中村さんの人格を否定するような、そして中村さんへの差別を正当化しようとする会社側のやり方は、到底許されるものではないと私は思いました。
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半沢課長に対する申立人側の反対尋問では…
まず、申立人(平松さん)側の弁護士が、『 会社側が先に提出した証拠(「めっきの基礎教育…電気めっきの基本条件」のテキスト) は、平松さんたち作業者に実際に配られたテキストではなく、「めっきの処理条件」(記号で表されためっきの種類・厚さごとの単位面積当たりの電流値と時間)
を書いてある部分を消してタイプし直したものとしか考えられないが、どうか?』 と質問しました。
めっきの処理条件を計算するためには、部品の図面に指定されている記号を、テキストの 「めっきの処理条件」 に当てはめなければ計算できないことを、会社側証人も認めました。
会社側が先に提出した証拠は、テキストの 「めっきの処理条件」のところをそっくり消してあるというのです。
しかし、なぜその部分を消したテキストを証拠として出したのかについては、証言しませんでした。
私は、これは証拠の捏造としか言いようがないと思いました。
審査委員長が両方のテキストをつぶさに見比べていたのが印象に残りました。
また、先の会社側主尋問では、『 平松さんのミスが原因でライン全体が止まった。』 と証言をしたことについて、申立人側の弁護士から、『 平松さんのミスでライン全体が止まったのはいつか? 何分間止まったのか?、具体的に答えてください。』
との質問に、会社側証人は 『 そのように聞いた。』 などと、まともに答えることができませんでした。
そのため、審査委員長から、『 正確に答えて下さい。』 と指示される場面もありました。
さらに、平松さんに仕事に必要な資格を取らせていないことについて質問され、『 今後は取ってもらうようにします。』 と証言し、毎年の考課で 「A(良好)」
になっていることについても 『 人間性もよいし、若い人ともうまく協調してやっている。』 と証言しました。
このように、申立人に対する会社の “あらさがし” は次々に崩れた審問でした。
以上 (M記)
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