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[職場だより] 2024年02月15日 東芝は目先の利益に流されない経営を
−従業員は経営の安定を望み仕事に全力−
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粉飾決算で経営の失敗を隠す
2015年4月、東芝の粉飾決算が明るみになり、東芝は経営危機に陥り倒産寸前の状態に追い込まれ、大きな社会問題になりました。
粉飾決算の原因は、原子力事業などの失敗を隠すため、経営陣が粉飾決算を行い、さらにガバナンス(内部管理体制)の
欠じょで不正を防止できなかったからです。東芝は資金ぐりのため、医療機器事業や白物家電事業、子会社の売却、
従業員の首切りなどのリストラを強行しました。
海外投資ファンドが東芝を支配
2017年12月には経営再建のため6,000億円の増資を行い、海外投資ファンドに引き受けてもらいました。
しかし、そのなかの「モノ言う株主」が、短期の利益を要求して東芝経営に介入し、株価をつり上げる目的で
総額7000億円も出費させての自社株買いや、さらなる従業員の首切りリストラなどを行いました。
東芝の経営は混乱し、前に進めない状態になりました。
東芝救済のため株式を非公開化
2023年に国内投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)が、東芝救済のため、約2兆円で東芝を買収し、
2023年12月20日、東芝は株式の上場を廃止して、74年にわたる上場の歴史に幕を下ろしました。
社内の改革は道半ば
粉飾決算を検証した第三者委員会は、「東芝が粉飾決算をした要因の一つに、会社の上(司)に物が言えない社風があった」
と指摘し、改革の柱として、経営層の意識改革と、経営トップへの監督機能の強化を行う内部管理体制の改善を求めました。
東芝の危機と困難を、従業員は必死に耐えて、一丸となって経営の立て直しを進めてきましたが、まだ道半ばです。
昨年の2月には、副社長が架空の接待名目で交際費を継続的に申請し、私的に流用していたことが発覚し、辞任しました。
労働組合の役員選出に会社が関与し、労働組合の自主性も阻害されたままです。
従業員の力を活かして再建を
いま東芝の経営(者)に求められるのは、短期的利益の圧力に流されず、現場、現実をきちんと見据えて、
豊富な人材を活用し、新しい事業にも振りむけ、堅調に成長する経営を進めて、東芝の再生を図ることです。
目先の利益を上げるためにリストラ、人減らし(人件費削減)をする経営は、ジリ貧になって事業や会社は長続きしません。
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