[職場だより] 2021年05月15日 東芝は解決に向けて真摯に向き合え!第6回口頭弁論
−東芝ESS社の不当な配転の無効を求める裁判−
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5月11日(火) 午前10時30分から横浜地裁川崎支部で、違法な配転命令の無効と、損害賠償を求める裁判の第6回口頭弁論が開かれました。
東芝エネルギーシステムズ社(ESS社)のAさん(52才)は、大学の理工学部卒業し、東芝でIT技術者として専門性の高い業務を担って、
ずっと働いてきました。
ESS社は2019年3月に427人もの従業員を、早期退職の名目で解雇しました。このときの解雇のしかたは強引で、首切る従業員を会社が
一方的に決めて、呼び出し、威圧的に(パワハラで)退職を強要する方法で行われました。
Aさんも2019年1月から3月までの間、会社から繰り返し退職を強要されましたが、「東芝で働き続けたい」と言って退職勧奨に耐えて、
会社に留まりました。ESS社は4月に「業務センター」という部署を作り(追い出し部屋と呼ばれている)、早期退職に応じなかった
Aさんを含む従業員24名を、そこに配転し、そこから他社の倉庫などに出向させて、部品運びなどの単純作業・肉体労働を強いる仕事を
させました。見せしめ的労務管理です。
Aさんは2020年3月9日、「業務センター(追い出し部屋)」への配転は、違法・無効であり、一刻も早くキャリアが生かせる業務に
戻してほしいと、横浜地方裁判所に配転無効の訴えを起こしました。
●原告弁護団の山口毅大 弁護士が、次のように陳述しました。
2018年11月に、東芝の車谷・前社長が発表した「東芝Nextプラン」がAさんへの退職強要の契機だと指摘。同プランなど利益確保を
優先する経営手法が社内の支持を失っていたため、車谷・前社長は事実上「更迭」されたと主張し、あらためて解決に向けて
真摯(しんし)に向き合うよう求めました。
また、原告をはじめとした労働者を余剰人員と決めつけて退職させようとし、リストラ実行後に東芝グループ内で長時間労働の末、
過労死が発生していることを批判。原告の現在の労務環境を改善し、キャリアに見合った適切な処遇をすることを求めました。
◆原告のAさん側は、裁判所に「原告第5準備書面」を提出しました。その中で、配転命令が手続き的にも妥当性を欠いている
ことを明らかにしています。
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