[職場だより] 2021年05月03日 人減らしリストラで、社員の健康も人生も破壊
        −東芝、社長交代の深層E−

 人減らし、リストラがどんどん進められて、職場からは「人が減って仕事が処理しきれない」という悲痛な声や、 「会社の技術力・ノウハウは、個人に付随している面が大きい。人がいなくなれば技術力・ノウハウも低下する。 その後の開発・設計に支障が起きる。」と心配する声が上がっていました。

◆東芝デジタルソリューションズ社(TDSL社)では
  ・2018年3月 333人
  ・2019年3月 57人
 を早期退職で解雇しました。

 TDSL社で、システムエンジニアとして、主にシステムの保守管理の仕事をしていた安部真生さん(30歳)は、 2019年4月に技術部門に異動になり、厚生労働省向け業務委託のシステム構築・開発プロジェクトの仕事をする ことになりました。

 ソフトウェアの開発に関わる業務は初めてでした。経験豊富なベテラン社員は、リストラで減ってしまい、 サポート体制がなくて、未経験の安部さんに大きな負担がのしかかりました。

 長時間労働が続き10月の残業時間は104時間にもなりました。「疲れ切って夕食も食べられない。睡眠もとれない。」 と婚約者に話していました。

・2019年11月16日、安部さんは自宅マンションから飛び降り自殺をしました。
・2020年12月、川崎南労働基準監督署は、仕事が原因による過労自殺(過労死)として、労災認定しました。

◆東芝エネルギーシステムズ社(ESS社)は、2019年3月31日に 427人もの社員を、早期退職の名目で解雇しました。 このときの解雇のしかたは強引で、首切る社員を会社が一方的に決めて、呼び出し、威圧的に(パワハラで)退職を 強要する方法で行われました。

 「東芝で働き続けたい」と言って、会社の退職勧奨に耐えて、留まった社員も大勢おられました。 ESS社は2019年4月「業務センター」という部署を作り、早期退職に応じなかった従業員24名を、そこに配置転換して、 そこから他社の倉庫などに出向させて、部品運びなどの単純作業・肉体労働を強いる仕事をさせました。見せしめ的労務管理です。

 Kさん(51歳)は、大学の理工学部を卒業し、東芝でIT技術者として専門性の高い業務を担って、ずっと働いてきました。 早期退職に応じなかったので「業務センター(追い出し部屋)」に送られました。
 注:「業務センター」は世間でいわれている「追い出し部屋」にあたります。

 Kさんは2020年3月9日、「業務センター(追い出し部屋)」への配転は、違法・無効であり、一刻も早くキャリアが 生かせる業務に戻すしてほしいと、横浜地方裁判所に配属無効の訴えを起こしました。

◇事業所の総務人事担当のDさんが「社員をたいせつにする会社になってほしい」と、胸の内を語っていました。

《続く》

東芝の職場を明るくする会
連絡先 メール akaruku-tsb@kki.ne.jp