[職場だより] 2020年11月24日 2020年度中に1万人の人減らし、従業員の使い捨てを発表
−東芝Nextプラン進捗報告〜成長のフェーズ2&3へ−
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2020年11月11日、東芝は「東芝Nextプラン進捗報告〜成長のフェーズ2&3へ〜」を発表しました。(いわゆる中期・長期の経営方針書です。)
報告書は今回も「人員適正化」を掲げて、従業員のリストラ・首切りの推進に言及しています。
東芝グループの従業員数
・2018年9月末 129,234人
・2020年9月末 123,385人
この2年間で5,849人をリストラ・首切りしたと述べ、さらに2021年3月末までに約3千人をリストラ・首切りして、合計で1万人の削減を進めていることを明らかにしています。
既に東芝デバイス&ストレージ社は、営業利益率が低い(5%に達しない)システムLSI事業部の従業員を、2021年2月末でに770人削減すると発表し、リストラ・首切りを進めています。
株主への配当金を増やすため、目先の利益を上げる、そのために営業利益率が低い事業と、そこで働く従業員を切り捨てれば、会社の利益は上がります。しかし、このような経営は、会社を小さくして行き、会社の将来は先細りになります。
首切り、リストラを公然と掲げる経営方針書は異常です。認めるわけにはいきません。
東芝がやっている事業や製品は、成長期 ⇒ 安定期・成熟期 ⇒ 衰退期のサイクルを持っています。したがって衰退期は営業利益率は下がります。また公共関連事業は、発注側の事情や、競合入札などによって、営業利益率を高くとれないものもあります。
衰退期に入った(又は営業利益率が低い)事業や製品の従業員を、新しい事業や製品の仕事に配置し直し、会社を小さくさせることなく、従業員の雇用を守って行くのが、経営陣の責務です。このような会社は、従業員の士気も高く、イノベーションも生まれやすく、会社も発展します。
東芝の経営陣は、東芝の営業利益率とIT企業の営業利益率とを比べて、東芝は低いと、問題にしますが、IT企業の設備は主にパソコンです。固定費が小さいので、営業利益率は高くなりやすいです。東芝のような電機機器、電子機器を製造する企業は、膨大な設備が必要です。したがって固定費はとても大きくなり、営業利益率は低くなる傾向です。東芝とIT企業では、事業環境が違い過ぎるので、比較はナンセンスです。
今回の報告書で、再生エネルギー関連事業に力を入れ、投資を拡大すると述べています。太陽光発電、水力発電、地熱発電、風力発電のそれぞれの事業内容を具体的にあげています。再生エネルギー関連の産業は、ますます発展して行きます。この分野に力を入れるのは良いことです。
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