[職場だより] 2020年09月07日 不当な配転の無効を求める裁判、第2回公判開かれる
−退職勧奨に応じなかった社員を「追い出し部屋」に配転<東芝エネルギーシステムズ社>−
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■9月1日、午後1時30分から横浜地方裁判所川崎支部で、東芝エネルギーシステムズ社(ESS社)が、
退職勧奨に応じなかった社員を「業務センター(追い出し部屋)」に配転したのは不当で、
無効であると訴えた裁判の、第2回公判が開かれました。
■東芝エネルギーシステムズ社(ESS社)で働くAさん(51才)は、会社の退職勧奨に応じなかったため、
「業務センター(追い出し部屋)」に配転させられ、他社の倉庫に出向し部品の運搬などをさせられています。
Aさんは大学の理工学部を卒業し、東芝でIT技術者として、ずっと働いてきました。
Aさんは3月9日に、「業務センター(追い出し部屋)」への配属無効の訴えを起こしていました。
■「業務センター(追い出し部屋)」には、2019年3月の退職勧奨に応じなかった20数名の社員が配属させられています。
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●東芝は2000年代、西田厚聰 元社長(2005年6月〜2009年6月)、佐々木則夫 元社長(2009年6月〜2013年6月)、
志賀重範 元会長(2016年6月〜2017年2月)ら経営陣が、原子力発電機事業に資金も人も集中させる、
歪んだ経営を推し進めました。 2006年2月には、米国の原子力発電機会社「ウェスチングハウス」を、
6,210億円 という時価の3倍もの金額で買収しました。
●結果は、原子力発電機事業に投資を集中させた、歪んだ経営は破綻し、2009年度から決算報告を不正に処理して、
7年間で1,500億円を超える利益の積み増しを行った粉飾決算が、2015年4月に発覚しました。
2016年12月には子会社ウェスチングハウス社の7,000億円の巨額損失も明るみに出ました。
●経営危機におちいった東芝は、従業員の解雇・リストラと、主要事業の売却を推し進めました。
原子力発電機事業を担当していた東芝エネルギーシステムズ社(ESS社)は、2019年3月31日に 427人もの従業員を、
早期退職の名目で解雇しました。
このときの解雇のしかたは強引で、首切る従業員を会社が一方的に決めて、呼び出し、
威圧的に(パワハラで)退職を強要する方法で行われました。
●「東芝で働き続けたい」と言って、会社の退職勧奨に耐えて、留まった従業員も大勢おられました。
ESS社は2019年4月「業務センター」という部署を作り、早期退職に応じなかった従業員20数名を、
そこに配置転換させ、そこから他社の倉庫などに出向させて、部品運びなどの仕事をさせています。
会社のひどい仕打ちに耐えられず、泣く泣く退職した人も出ています。
「業務センター」は世間でいわれている「追い出し部屋」にあたります。
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