[職場だより] 2020年02月04日 賃下げ制度の導入、雇用・解雇の自由化
        −経団連の春闘指針そのままの人事処遇制度(賃金制度)−
 東芝が2020年4月1日から実施しようとしている、人事処遇制度(賃金制度)の改定内容は、1月21日に発表された経団連の 「経営労働政策特別委員会報告」の内容そのもので、驚いています。
 東芝の現行の賃金制度は、2000年に導入された成果主義賃金制度です。  導入時「成果を上げれば賃金が上がる」と大々的に説明が行われました。  この時の新入社員は42才、39才の社員は59才になりましたが、現実は賃金総額が抑制されたことを実感しています。  また一時金は会社業績に連動し、この10年間低額状態です。
 さらに2008年のリーマンショック以降、事業部門(社内カンパニーなど)の売却、早期退職という名の解雇が続いていて、60才までの雇用は守られていません。
 東芝は2020年4月1日から、賃金を役割給賃金制度にするとしています。  役割ランクによって賃金額が決まります。  労働者をどの役割ランクにするかを決めるのは、成果評価行動評価で行うとしています。
  @成果評価は会社の収益で決めます。
  A行動評価は会社への従属度で決めます。
  B評価により役割ランクを降格して、賃下げができる仕組みも導入します。
 これでは、賃金は労働者とその家族が健康に生活するための生活費で決めるという、生活給の原則を破壊する制度です。  絶対に許せません。
 またキャリア(仕事に関する技術・知識・経験など)は、自己責任で身に着けろ、社内で人材育成や(適正)配置替えは行わないと述べています。  キャリア不足なら転職(退職)するように求めています。
 また心身の健康維持を義務付けています。  長時間過密労働が原因でうつ病などになった場合も、個人の責任としています。
 労働者を使い捨てにする人事処遇制度(賃金制度)の導入は、絶対に反対です。  皆で力を合わせて闘い、止めさせましょう。
東芝の職場を明るくする会
連絡先 メール akaruku-tsb@kki.ne.jp