[職場だより] 2017年12月04日 上司にモノが言えない社風を作った(4)
−東芝の労務管理と秘密組織「扇会」の検証(4)−
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「扇会」は、自主的に労働運動をする労働者を、 労働組合の役員、代議員、職場委員から排除する活動を、違法な方法で行いました。
労働組合の代議員、職場委員は、職場の代表として、代議員は組合員50人に1名、職場委員は組合員25人に1名の割合で選ばれます。
選出は職場ごとに無記名投票による選挙で行われます。
青梅事業所では扇会が、代議員、職場委員の選挙で不正を行いました。
会社の指示を受けた扇会のメンバーが、選挙管理委員になり、選挙管理委員の立場を利用して投票用紙に細工をしたのです。
投票日の前日に扇会の選挙管理委員は、保管している投票用紙の裏側のすみに、ボールベンと定規で直線を引いたのです。
直線の長さは5mm、10mm、15mm、20mmと投票用紙ごとに変えました。
そして投票用紙を配るとき、5mmの投票用紙は〇〇さん、10mmの投票用紙は△△さんと、あらかじめ決めていたリストに基づいて手渡したのです。
投票後、回収した投票用紙をチェックして、誰が、どの候補者に投票したかを調べたのです。
自主的に労働運動をする労働者に投票した組合員は、職場の上司や勤労課員から、「自主的に労働運動をする労働者に投票するな。
付き合うな。
お前の昇給、昇格のマイナスになる。」などの脅しを受けました。
このような方法で、自主的に労働運動をする労働者を排除し、組合員は沈黙させられて行きました。
そのため、会社に嫌気がさして退職して行った組合員もいました。
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