[職場だより] 2017年07月02日 東芝の体質
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自由にものが言えない体質
不正会計や原発事業の失敗の原因一つに、「東芝の職場では、自由にものが言えない」ことが
あげられました。
労務管理として、社員監視のための秘密組織「東芝扇会」が作られ、社員の言動を監視して、
労働組合活動を自主的にする社員などは、会社が昇格、賃金で差別し、排除してきました。
労働組合の役員には、扇会のメンバーや、会社の推薦する社員を就任させました。
不正会計や原発事業の失敗を取材しているマスコミの人たちから、再三再四に渡って明るい会に、
社員の皆さんにインタビューをしても、何のお話もしてもらえない、なぜですかと問い合わせがあります。
あるテレビ局は、東芝社員100名にインタビューをしたが、一人も話を聞けなかったそうです。
新聞社の記者は、既に10年前に東芝を退社された社員の方を訪ねたが、話すことは
何もありませんと、門前払いになったそうです。
扇会の監視は尋常でありませんでした。社員の尾行、社員寮の部屋へ侵入して私物の検査、個人の趣味の調査、
家族構成の調査、ついには夫婦げんかをしたことまで調べて、勤労部に報告していました。
この扇会の監視のことを、社員のなかには、戦前の治安維持法による特高警察の監視体制、
ドイツのナチス時代の「全権委任法」などによる国民監視、暴力支配に反対する人々の弾圧などに通じていると、
言う人もいました。
東芝の社員がものを言えないのは、このような背景があるからです。
マスコミの方から、東芝の職場が民主的になったかどうかのバロメーターは、労働組合が自主的に
活動するようになったかどうかですね、との意見がありました。
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